世界最大級のオンライン・エンターテインメント・サービスを提供するNetflixは、企画・製作をするNetflixシリーズ「地面師たち」が配信中。
この度、冷酷な地面師グループのリーダー、ハリソン山中を演じた豊川悦司のオフィシャル・インタビューが到着した。
豊川悦司 プロフィール
大阪府出身。1990年、北野 武監督の映画『3- 4×10月』に出演し注目される。以降、『12人の優しい日本人』(91)、『きらきらひかる』(92)、『Love Letter』(95)、『八つ墓村』(96)、ドラマでは、「NIGHT HEAD」(92~93)、「愛していると言ってくれ」(95)、「青い鳥」(97)など主演作が大ヒットし、人気、実力ともに日本を代表する俳優に。主な映画主演作に『新・仁義なき戦い。』(00)、『愛の流刑地』『サウスバウンド』『犯人に告ぐ』(07)、『今度は愛妻家』『必死剣 鳥刺し』(10)、『一枚のハガキ』(11)、『後妻業の女』(16)、『パラダイス・ネクスト』(19)、『弟とアンドロイドと僕 』『あちらにいる鬼』(22)、『仕掛人・藤枝梅安㊀㊁』(23)など。20年ハリウッド映画『ミッドウェイ』では連合艦隊司令長官・山本五十六を演じ、好評を博した。『キングダム2 遥かなる大地へ』(22)、『そして僕は途方に暮れる』『リボルバー・リリー』(23)など話題作にも出演。
今回の『地面師たち』のオファー受けて、まずはどんなことを感じましたか?
すごく面白い話だと思いました。原作も読ませていただいたのですが、すごくエンターテインメントに向いた題材じゃないかと思って。ただ、これを映像化するとなると、いろいろな制約がきっと出てくるだろうから、これを配信というかNetflixでやってくださるのは、いちばん良いところにハマったんじゃないかなと正直思いました。
豊川さんが演じた「ハリソン山中」という役については、どんな感想を持ちましたか?
かなり面白い役をいただいたというか、とてもやりがいのある役だと思いました。ただ、その役に関する「すり合わせ」みたいなことは、そこまで大根監督と事前に話したわけではなくて。僕のいちばん最初の撮影は、まさしく一話の冒頭のハンティングのシーンだったんですよね。あそこで、アメリカ人のキャストさんと一緒に芝居をして……あのシーンから入ったおかげで、何となくハリソンという男の全体像がつかめた感じがしました。「地面師」という仕事も含めてこの男は、この瞬間のために、すべてをやっているんだなと思って、割り切れました。だから、今思うと、詐欺をしているところとか、仲間たちとのミーティングとか、そういうところから入っていったら、また違ったのかもしれないですよね。やっぱり、あそこでハリソンという人間の器の大きさというか、得体の知れなさみたいなものを、すごく肌で感じることができました。
ハリソンの衣装や小道具などに関して、豊川さんのほうからも、いろいろアイデアを出されたとか??
そうですね。例えば、サングラスは、使う頻度を増やしてもらったり……あと、カウボーイ・ブーツは、僕のアイデアだったんですよね。『ノーカントリー』という映画の中でウディ・ハレルソンが演じていた役――スーツを着ていて、足元はカウボーイ・ブーツというキャラクターでした。そのファッションが、僕の中ではとても印象に残っていて、「今回はスーツで行きましょう、しかもとびきり良いスーツで」となったときに、足元はカウボーイ・ブーツがいいんじゃないかと、僕のほうから提案してみました。人を踏みつぶすようなシーンとかもあったので、だったらそっちのほうがカッコいいんじゃないかと思って(笑)。
基本的にはジェントルですけど、いわゆる「経済ヤクザ」とは一線を画するワイルドさが、ハリソンにはありますよね。
そうですね。ある種の得体の知れなさというか、詐欺師という枠に留まらない、悪役としての大きさみたいなものがあって、どうやったら表現できるんだろうかと。芝居の中ではもちろん、小道具とかビジュアル的なところでも、いろいろ考えて……やっぱり、悪い役のほうが、演じていて面白いんですよ(笑)。「何でこの人は、こんなふうになってしまったんだろう」って、自分の中でイメージを膨らませることができますし、ひとつひとつの台詞に対して、「何でこんなことを言うんだろう」って、いろいろと考える幅があって、すごく楽しい作業なんです。
ハリソンの愛弟子である「拓海」を演じた綾野 剛さんとの共演は、いかがでしたか?
綾野くんとは以前、石井岳龍監督の『パンク侍、斬られて候』という映画で、ガッツリやったことがあって……だから、すごくやりやすかったです(笑)。彼は、役のためにすべてを捧げるような、素晴らしい俳優さんですが、やっぱり今回もそうでしたね。あと、北村一輝さんとピエール瀧さんは、実は今回が初めてだったのですが、すごく楽しかったです。打ち上げシーンで、一緒に中華料理を食べたりして(笑)。
(笑)。ハリソン率いる「地面師」チームは、本当に一癖も二癖もある役者さんばかりが、そろっていますよね。。
そうですね。ひとりひとりの俳優さんたちが、それぞれ自分の役割に対して、すごく真摯に向き合っていたと思います。それが、この地面師グループに、リアリティをもたらせているような感じがありました。もちろん、架空のキャラクターですが、それを演じる俳優さんの役に対する考え方みたいなものが、そこにすごくにじみ出ているように思います。そういう意味で、いろいろと興味深く、現場を拝見させていただきました。
では、本作『地面師たち』の見どころを、最後に改めて。
やっぱり、この作品のいちばんの見どころは、どういうふうに詐欺を仕掛けていって、それをどうやって実行していくかというところだと思います。もちろん、どれだけ準備をしても、うまくいかない瞬間というのがあったりするのですが、それを彼らはどう乗り越えていくのか。そういったスリリングなストーリー展開が、やっぱりこのドラマのいちばんの見どころなんだと思います。だから、エンターテインメントとして、ドキドキ、ワクワクしながら観てもらえたら嬉しいですよね。ストーリーとしても、その期待に応えられるようなものを用意していると思うし……そう、期待を裏切らないところと、良い意味で期待を裏切るようなところの両方が、このドラマの面白いところですね。
というと?
「この中の誰かが、そのうち裏切りそうだな」とか(笑)。誰も予想しなかったようなピンチに陥って、「どうやって切り抜けるの?」みたいな面白さとか(笑)。犯罪者集団の話ではありますが、どこか地面師たちに感情移入して、彼らが頑張る姿を手に汗握るような感じで見届けていただけたら、すごく嬉しいなと思います。対するリスペクトがあります。そういう意味でも、本作「地面師たち」はNetflixの王道というべき作品になったのではないかと思います。
“地面師”とは
地面師とは、他人の土地の所有者になりすまして売却を持ちかけ、偽造書類を使って多額の代金を騙し取る、不動産詐欺を行う集団のことである。地面師詐欺は、戦後間もない混沌とした社会情勢や、役所内の混乱期に全国で発生した。1980年代後半から1990年代初期にかけてのバブル時代には、土地の価格が高騰し、都市部を中心に多発。だがその後、不動産取引に必要な書類の電子化が進んだことによって、他人のなりすましが困難になり、鎮静化したように見えた。しかし2010年代半ば、東京オリンピック招致決定を機に、土地の価格が上昇し、管理の行き届かない土地や、所有者の不在など、表面化しにくい土地を中心に、再び地面師事件が発生するようになった。地面師詐欺は、リーダー、交渉役、情報屋(図面師)、法律担当、偽造書類作成者(ニンベン師)、なりすましのキャスティング(手配師)など、複数人で行われ、緻密かつ高度な犯罪テクニックが必要とされる。
Netflixシリーズ『地面師たち』
配信情報:Netflixにて世界独占配信中
ストーリー:
再び土地価格が高騰し始めた東京。辻本拓海(綾野 剛)はハリソン山中(豊川悦司)と名乗る大物不動産詐欺師グループのリーダーと出会い、「情報屋」の竹下(北村一輝)、なりすまし犯をキャスティングする「手配師」の麗子(小池栄子)、「法律屋」の後藤(ピエール瀧)らとともに、拓海は「交渉役」として不動産詐欺を働いていた。
次のターゲットは過去最大の100億円不動産。地主、土地開発に焦りを見せる大手デベロッパーとの狡猾な駆け引きが繰り広げられる中、警察が地面師たちの背後に迫る。
次々と明らかになる拓海の過去とハリソンの非道な手口。前代未聞の綱渡りの不正取引、迫りくる捜査……果たして100億円詐欺は成功するのか?
監督・脚本:大根 仁
出演:綾野 剛、豊川悦司
北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、染谷将太
松岡依都美、吉村界人、アントニー、松尾 諭、駿河太郎、マキタスポーツ
池田エライザ、リリー・フランキー、山本耕史
原作:新庄 耕「地面師たち」(集英社文庫刊)
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一
プロデューサー:吉田憲一、三宅はるえ
製作:Netflix
制作プロダクション:日活 ブースタープロジェクト
話数:全7話(一挙配信)
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/地面師たち(外部サイト)
#地面師たち #100億円不動産詐欺
Netflix(ネットフリックス)について
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(オフィシャル素材提供)