『幻の光』映画を観て輪島市を支援しよう！完全復刻版パンフレットに加え、チャリティグッズも新たに販売決定

　能登半島・輪島市でロケを行った1995年公開の是枝裕和監督の長編デビュー作にしてヴェネチア国際映画祭受賞作。
　「輪島市の協力がなければ、映画は完成していなかった。今こそ映画を通して恩返しを！」と29年の歳月を経てデジタルリマスターで蘇る。

　芥川賞作家・宮本輝の同名小説を原作とし、是枝裕和監督の長編映画デビュー作ともなった映画『幻の光』(1995)。＜能登半島地震輪島支援特別上映＞として８月２日(金)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下にてリバイバイル上映される本作について、上映の収益と同じくチャリティとして販売されるオリジナルグッズのラインナップが決定した。

　まず、1995年公開当時のパンフレットを「完全復刻版」として再発。当時はまだデジタルデータでの入稿を行なっていなかったため、テキストデータや写真のデジタル素材は残っていなかったものの、それならばと全ページを精密にスキャンし新たに版下データを制作。オリジナル版で使用されていた紙もすでに製造停止となっていたが、できるだけ近い風合いのものをセレクトし、当時の仕上がりに近づけた。表紙には当時の封切館である渋谷シネアミューズの名前も残っているが、こちらもあえてそのまま再現した。

　全40ページの中身も充実の内容となっており、是枝裕和監督による「演出ノート」をはじめとする読み応えたっぷりの寄稿をはじめ、「VOICE」としてキャスト・スタッフ総勢35名一人ひとりからのコメント集も収録。当時から現在までを見渡しても、これだけの手間を労力をかけたパンフレットは稀有な存在だろう。デザインは葛西薫氏、編集は合津直枝プロデューサーが担当している。価格は税込1,000円、3,000部の限定生産となる。まさに映画のテーマである「喪失からの再生」を感じ取れるようなパンフレットとなっている。

　パンフレット以外にも、輪島の雄大な風景を両面に活写したデザインの「オリジナルトートバッグ＜MABOROSI＞」を制作。また、能登半島地震で大きなダメージを受けた輪島塗の箸製造元である岩多箸店より、輪島うるし箸２本セット（黒赤・千すじ）を販売。いずれもパンフレット同様にチャリティグッズとして、収益が輪島市に送られることとなっている。

完全復刻版パンフレット

　1,000円（税込）
　　※ 限定3,000部

　編集：合津直枝
　デザイン：葛西薫
　写真：藤井保

＜コンテンツ＞
　解説
　物語
　「悲願の祈りのような……」白井佳夫（映画評論家）
　「是枝裕和は映画の生死を頑なにドキュメントする。」樋口尚文（映画評論家）
　「この映画はまるごとひとつの巨大な詩だ。」松本隆（作詩家）
　「『演出ノート』という名の自分史」是枝裕和（監督）
　「自分らしく行った人間たちの勝利」宮本輝（作家）
　「生と死の道行き、映画の道行き」対談　大久保賢一（映画評論家）、是枝裕和
　海外から（レビュー集）
　VOICE（キャストとスタッフからの一言コメント集（各50～300文字前後）
　　キャスト：江角マキコ、内藤剛志、浅野忠信、柏山剛毅、渡辺奈臣、木内みどり、柄本明、桜むつ子、赤井英和、市田ひろみ、寺田農、大杉漣、吉野紗香、橋本菊子、原田修一、井之上隆志、市原紳吾
　　スタッフ：是枝裕和、合津直枝、宮本輝、萩田芳久、陳明章、中堀正夫、丸山文雄、横溝正俊、部谷京子、北村道子、大島ともよ、佐々木英世、赤塚佳仁、高橋嚴、本木昭子、葛西薫、藤井保、重延浩）
　「『幻の光』の内なる輝き」合津直枝（プロデューサー）