『きみの色』KANSAI COLLECTIONスペシャルステージ

　登壇者：鈴川紗由、髙石あかり、木戸大聖

　2017年アヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペティション部門に入選、国内外問わず高い評価を受け、興行としても23億円の異例のヒットを記録した名作『映画聲の形』(16年)。監督を務めた山田尚子は、些細な日常を瑞々しく鮮やかに描く稀有な映像センスと、小さな心の揺れ動きさえ表現していく繊細な演出で、世界から脚光を浴びるアニメーション監督の一人となった。そんな山田尚子監督の待望の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』が８月30日(金)に全国公開する！

　今年６月にフランスで行われた第49回アヌシー国際アニメーション映画祭では、本作鑑賞後の観客が絶賛。続く第26回上海国際映画祭にて、金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞！　日本作品としては５年ぶりの快挙となり、授賞式に出席した山田監督は、檀上でトロフィーを受け取り、「アニメーションは素晴らしい力を持っていると思います。これからも世界中に向けて、たくさんのアニメーションを作っていけたらと思っています」と受賞の喜びを誇らしげに語っていた。世界で高い評価を得、７月３日に行われたジャパンプレミアにて、本作が日本初お目見えとなり、声優を務めたキャストらと山田監督が夏らしく浴衣姿で登壇。観客を前に、国内初上映を迎えた喜びや自身の演じたキャラクターの注目ポイントなど、本作の魅力をたっぷりと語りつくし、大いに盛り上がりを見せていた。そんな国内外から注目を集める本作にて、8/1(木)に大阪で行われた「KANSAI COLLECTION 2024 AUTUMN＆WINTER」の『きみの色』スペシャルステージに、声優を務めた鈴川・髙石・木戸が登場した。

　本イベント唯一のスペシャルステージに選ばれた『きみの色』にて、３人は揃ってランウェイを歩いた。ペールトーンに統一し、それぞれのキャラクターを象徴する色を含んだ衣装に身を包んだ３人。トツ子を演じた鈴川は、柔らかなピンクでリボンがついたシースルーのシャツを、きみを演じた髙石は青い花が散らされたパンツのセットアップ。ルイを演じた木戸は、緑をメインにさまざまな色が混じったビック・シルエットのセットアップで登場した。

　スペシャルステージの直前、鈴川は初めてのランウェイに緊張しているかと思いきや、髙石とともに、歩くモデルたちの様子をモニターでみながら、「可愛い！」と、観客の目線で楽しんでいた。
　フォトスポットで写真や動画撮影をした後、迎えた本番。
　赤と緑と青のレーザー光線が交差する中、『きみの色』のタイトルが光るランウェイに３人が登場し歩き始めると、観客が立ち上がって大きな歓声を上げた。中には赤と青と緑の３色ペンライトを自前で準備し、大きく振るファンも。ランウェイの一番前までやってくると、昨夜まで一緒にいた山田監督も交えて相談したという、猫耳ポーズをきめて、会場は大いに沸いた。
　そして、『きみの色』のピンクと青と緑の色で作られたトートバックを客席に投げてプレゼントしたが、観客は手を伸ばして、立ち上がり、会場は再び大いに沸いていた。
　MCから会場の雰囲気を聞かれた鈴川は「初めてのランウェイで、こんなにたくさんの方の前に立ったことがないので足が震えていますが、とっても楽しかったです」と興奮気味に答えた。髙石はきみとして歌った「水金地火木土天アーメン」が、バックミュージックで流れる中でのランウェイだったため「この歌を聴きながら歩かせてもらい、皆さんの顔を見ることができたのは不思議な感覚ですし、嬉しかったです」と語った。木戸は「『きみの色』のオリジナルのランウェイをこの３人で歩けたのはいい想い出になりました」と話し、３人は心から楽しんだ様子を見せた。

　スペシャルステージを終えて、鈴川は「震えていたんですけど、そんなこと忘れるくらい、楽しかったです。興奮しました！」と笑顔で答え、髙石は「『きみの色』が光っているランウェイを歩いている瞬間は不思議な感覚。知っているスタッフさんが近くで手を振ってくれたりして、嬉しかったです」と笑う。
　木戸は、「グッズ（トートバック）を客席に投げてプレゼントすることは初めて。ずっとやりたかったことがやれて、幸せでした！」と語ったが、当初、３人はプレゼントが客席にちゃんと届くのか不安な様子だった。本番を終えて、髙石は「届きました！　スポーツ選手みたいに投げました！」と喜んでいた。

　その後、マスコミの囲み取材に応じた３人。
　マスコミの質問に、映画の話や、大阪のおいしい食べ物の話を楽しく答えた。
　木戸は、「KANSAI COLLECTIONも初めてでしたが、３人で歩けたのは夏の良い思い出になりました」と笑顔で語り、鈴川、髙石も大きくうなずいていた。

　福岡、長崎のキャンペーンに加え、KANSAI COLLECTION 2024 AUTUMN＆WINTERを経験した３人。
　さわやかな笑顔で、真夏の３日間を元気に乗り切って終了した。