登壇者:関 哲汰、バン仲村、栗原 類、武子直輝、安藤裕也、林雄介、大澤利充、井上介人、渋澤克月、千村利光監督
映画『100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-』公開記念舞台挨拶が9月7日(土)、東京・シネマート新宿で行われ、主演の関 哲汰、共演のバン仲村、栗原 類、武子直輝、安藤裕也、林 雄介、大澤利充、井上介人、渋澤克月、メガホンをとった千村利光監督が登壇した。
本作は、YouTubeを中心に前代未聞のブームを起こしている「ケンカバトルロワイアル」の全面協力のもと世界的な人気を誇るダンス&ボーカル・グループ『ONE N’ ONLY』のボーカルとして活躍し、また今回単独映画初主演となる関 哲汰をはじめ、各界のバラエティ豊かな豪華キャストを迎えた新時代のアクション・ムービー。己の存在をかけた戦い、血沸き・肉躍る100秒間の決戦を描く。
映画単独初主演作が公開された心境を尋ねられた主人公の鷲田隆役を演じる関は「やっと公開されたという気持ちですごく嬉しいんですけど、撮影から1年以上経っての公開なので、その期間も“早く公開して!”って思っていたくらいでした。今は(本作を観終えたばかりの)皆さん反応が楽しみでワクワクしていますね」と目を輝かせ、「観終わったばかりでストーリーが頭の中に入っていると思うので、いま一人ひとりに聞いてみたいんですけど、そんな時間ないですもんね」とにっこり。一方、千村監督は「昨日、初日を見に来て、あまり緊張しない人間なんですけど久しぶりに緊張しましたね。観ていただいた方の中に師匠がいたりして、完成したことを心から喜べた作品でした」と感慨深げに語った。
改めて、リピート鑑賞していただくために、自信をもっておすすめできるシーンを聞かれると、関は武子が演じる松本幸太郎とのアクション・シーンを挙げ「松本幸太郎はすごく強い役で、アクション・シーンの手数が多かったり、当日にアクションの型を教えてもらったりすることもあって、とても大変なシーンでした」と吐露し、空手経験者の武子からも教えてもらいながら撮影したそうで「映像で観たときに“頑張ってよかったな”って思えたシーンの1つですね」と自信を覗かせた。
多くの女性が集まった会場を見渡し「(本作は)漢気あふれる内容なんですけど、女性が多すぎて非常にやりづらいです(笑)」と笑顔で挨拶したBISON牛山役のバンは「僕は、戦うことは息をするかのようにできるので、そこに思い入れはなくて、歌舞伎町にあるすき焼きラーメンをBISON牛山がうまそうに食うというおじさんの姿と、幼少期の回想シーンは俺の子どもの頃と同じだなと思って思い入れのあるシーンです」と答え、佐藤和夫役の栗原は「格闘シーンが見どころで、戦っているライブ感が画面越しにも伝わったんじゃないかなと思ったので、そこはいいなって思いました。あとは、コミッショナー役の板尾(創路)さんのカリスマ性はずっと見ていたいなと思いましたね。板尾さんは個人的にも好きです」と語った。
そして、松本幸太郎役の武子は自身のバトル・シーンを挙げ「僕と関くんは役者なのでアクションとしての見え方を意識したんですけど、それこそバンさんとやったときは怖さ……恐怖がすごくて……」と撮影時の心境を明かし、バンにロー・キックを入れられたそうだが「完全に当たってるんですけど、それをきれいに剥がしてくれて痛くないんですよ。ちゃんと当たって音はなるし、映像で見るとちゃんと入っているんですけど痛くないように蹴ってくださっていて、これは技術なんですけどすごくリアルですし、とにかく前からバンさんが突っ込んでくるのが怖すぎて……(笑)。本当にBISONだと思ったんですけど、そういうリアルな恐怖心と、役者として芝居で感じられた部分の2つを同時に味わえたことが何より貴重な経験だなと感じましたね」と充実した表情を浮かべた。
成田ヒロ役の安藤は関とのアクション・シーンを挙げ「人生初のアクション・シーンだったんですけど、当たったら怖いじゃないですか。最初はビビりながら、関くんに当たらないように殴ったりしていたんですけど、監督が『もっといける。もっといける』って当たる寸前まで指導されながらの撮影が印象に残っています。絶対に関くんの顔を殴るわけにはいかなったので」と回顧すると、関は「殴られる覚悟はありました。気持ち入れてきたので、当たったら当たったでリアルになっていいなって思っていました」と胸の内を明かしたが、安藤は「やるほうはそうは思いません!」と言葉に力を込めた。
ミツヤ役の林は「僕は大したアクションをしていないんですけど(笑)、大雨の中での撮影だったので、口に中に水が入ってきて溺れた状態でしたし、アクション・シーンはマウス・ピースをつけていたので、この作品で僕はちゃんと話せていないんですよね。作品を観たら字幕まで入っていて、この役、俺じゃなくてもよかったんじゃないかなって思いました」とぶっちゃけて会場の笑いを誘い、マコト役の大澤は「僕も彼と一緒に雨の中で撮影したんですけど、映画の撮影中、本当に腕が折れていたので迷惑かけちゃってるなって思いながらも、飛び降りるシーンとかも監督の指導のもと頑張って落ちたり、バラエティみたいなシーンが僕にだけ差し込まれていて、扇子で叩かれたんですけど本当に痛かったです。そこは僕の唯一のアクション・シーンですね」と笑顔で明かした。
森羅役の井上は「悪徳警官をやったんですけど、やるには役に入り込むじゃないですか。青年をぶん殴ったんですけど、まあまあの罪悪感を抱きました。あとメンバーが鼻血を出してぶっ倒れているシーンは、普段なかなか見られないシーンなので、そのシーンは作ってくれてありがとうって感じです」と千村監督に感謝し、万象役の渋澤は「同じく警察官なんですけど、いつの時代にそんな警察がいるのってくらいの素行の悪さがギュッと詰まった警察官の役をやらせていただいたので、そういうところも面白いなと思っていただけると嬉しいです」とアピールした。
千村監督は「もう1回観てほしいから言うんですけど、ラストに板尾さんに(関が演じる鷲田が)訴えかけるシーンの前に、関くんといろいろやっていたんだけど、どうしても肝が据らないってときに方法が思いつかなくて、関くんに『ここ(監督の胸)を殴れ』って言ったんですね。最初は弱くて、『もっと!もっと!』って言って、最後に関の感情がバーンと抜けた瞬間を一発撮りしています」と裏話を披露し、「そこはもう1回観てもらえたら、あの涙は嘘じゃないというのが分かると思います。泣いているのか、汗なのか分からないんですけど、目の奥に熱を帯びている感じに注目してください」と力強く語った。
また、本作のタイトルにちなみ、100秒の間になんでもできるとしたら何をしたいか質問されると、関は「宇宙に行って、宇宙から地球の球体を肉眼で見たいです。本当に丸いのかというのを確かめたいです。この目で見ないと信用できないので」と目を輝かせ、バンは「自分自身も90秒くらいである番組に出て人生が変わって、フォロワー数も圧倒的に増えたりして、皆さんは今、夢を持ちづらかったり、前に進んでいるような気持ちになっているだけだったりするほうが多いと思います。僕は100秒あれば情緒を安定させるということを大事にしていて、どうしてもメンヘラになりやすいご時世なので、その100秒で自分が今どこにいるのか、どこへ向かおうとしているのか、湘南乃風の歌(主題歌『風乃時代』)のように『いくつになっても前へ』」という姿を僕は見せているので、皆さんにも情緒が安定するようなことにチャレンジしていただけたらと思います」と熱いメッセージを送った。
栗原は「カツサンドをお腹いっぱい食べたいです。お腹いっぱい食べることは幸せなことだなと思うので。100秒あれば6〜8個くらいは食べられるかなと思います」と胸を張り、武子は「深海の1番深いところに真っ裸で入って100秒間、探索したいです」と声を弾ませ、千村監督から「なんで真っ裸なの?」と突っ込まれると、「真っ裸が気持ちいいから(笑)」と笑顔で語った。
安藤は「普段経験できないことで、タケコプターとか何かで100秒間飛んでみたいです」と答え、林は「僕は泳げないので泳いでみたです(笑)」とコメント。大澤は「透明になりたい。でも後悔するかもしれませんね。100秒透明になって“よかったな”ってなったら……」と遠くを見つめた。そして、井上は「本当に怒られないんだとすれば、100秒間、バンさんと肩を組んで酒を飲みたいです」と願望を明かすと、バンは「いつでもできるよね(笑)」と返して井上を喜ばせ、渋澤は「お仕事を早めに終わらせて、早めにお家に帰りたいと思います」と白い歯を見せた。
千村監督は「最初から予定していて、どうしてもできなかったバンさんとのスパーリングをやりたいですね。2を作ってほしいって言われたらできるかもしれないですね」と願い、バンが「(本作の)終わり方も完全に終わった感じじゃないので、この映画がヒットしたら、もしかしたらあの続きでできるんじゃないですか」と期待を寄せると、千村監督は「じゃあ関くんも一緒に3人で」と提案。これに関は「僕は大丈夫です……!」と拒否して観客を笑わせた。
最後に、メッセージを求められた関は「この作品がたくさんの方に愛されて、たくさんの若者の背中を押せるような作品になっていったら嬉しいなと思っています。『#100秒の拳王』でたくさんポストをお願いします」と呼びかけた。
公開表記
配給:S・D・P
2024年9月6日(金) シネマート新宿ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)