イベント・舞台挨拶

『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』完成披露舞台挨拶

©2024「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」フィルムパートナーズ

 登壇者:藤あや子、クリス智子、小松莊一良監督

 前作から6年。フジコ・ヘミングの新たな日々を見つめたドキュメンタリー映画『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』(10月18日公開)がついに完成! 10月1日(火)には都内映画館で完成披露舞台挨拶が実施され、ラジオパーソナリティのクリス智子、歌手の藤あや子、小松莊一良監督が登壇した。

 小松監督が藤のMVを手掛けた縁もあり、フジコ・ヘミングさんのコンサートに足を運んだという藤。フジコさんとは保護猫活動という共通点もあり、藤は「温かいお人柄で猫の話をしていただいて。私が保護猫の里親になるというお話をしたら、『あなたね、猫はきっと恩返しをしてくれるわよ』と一言おっしゃってくれた。それがとても印象的です。フジコさんのその言葉通りに、今恩返しをしてもらっています」と初対面時の様子とフジコさんから与えられた金言を紹介した。これに小松監督は「可愛らしい保護猫で。それが今や藤さんのSNSで人気なんですよね!」と嬉しそうだった。

 一方、クリスは「コンサートが去年あって、やっと観られたと思ってフジコさんをラジオ番組にお呼びする心の準備をしていたら……。ついに叶わず」と残念そう。小松監督は「クリスさんがコンサートの感想をラジオで話しているのをフジコさんに聞かせたら『ぜひ出演したい』とおっしゃっていた」とフジコさんも番組出演を楽しみにしていたと明かしていた。

 小松監督は前作との違いについて「前作はワールドツアーが大きなテーマだったが、本作ではコンサート・シーンを丁寧かつゴージャスに撮ったつもり。フジコさんの想いがどのように演奏に昇華されていくのかを表現するのに、多いところでは17台のカメラで指先のアップを撮ったりした。指先から出てくるフジコさんの人生を込めた音が、僕たちをいかに豊かな気持ちにしてくれるかというところを、いいシーンとして撮れたのかなと思っています」と解説した。

 藤は小松監督の密着撮影スタイルに触れて「カメラを長く回すことによって出てくる本音や所作がチャーミング。小松監督の映像は人の心の奥の奥まで引き出すような撮り方をする。それはリアルだけれども生々しくなく美しい」と絶賛し「音楽と映像、景色がすべて磨かれてつやつやキラキラと輝きときめいていました。すべてが浄化していくような映画です」と猛プッシュしていた。

 フジコ・ヘミングさんは本作完成を待たずして急逝してしまったが「フジコさんが僕に託した言葉葉や思い、生きた証を100年後まで映画として残していかなければという責任を感じた。でも湿っぽくはしたくなかった。それがフジコさんのスタイルだから」と小松監督。クリスは「演奏の素晴らしさもさることながら、フジコさんの生き方を拝見すると“らしさ”とは最終的にご褒美として与えられるものなんだと感じた」としみじみ感想を述べていた。

 また小松監督は『恋する~』というタイトルについて「恋する、というと恋愛をイメージするかもしれないけれど、自分の好きなものに対してときめくという生き方。年齢、性別、国籍も関係ない。『恋する~』とは、フジコさんの生き方を見て考えたタイトルです」と名付けた意図を明かした。

 本作を通して藤は「戦争や災害が起きたりして、どこか地球を信じられなくなっている自分がいます。そんな時に本作を観ると、地球も自分もまだ信用できるんだと思える。自分を愛してあげようという気持ちになる」と前向きに。「この場にフジコさんがいらっしゃらないのが残念でなりませんが、この日をきっと喜んでいてどこかの席に座って見てくれているはずです。私もこれからもフジコさんのように素敵に純粋にカッコ良く生きていきたいです」とフジコさんの生き様に大いに影響を受けているようだった。

 小松監督も満員御礼の会場に向けて「フジコさんはソールドアウトという言葉が大好き。それを今日してあげることが出来たのはすごく良かったです。もし映画を気に入ってもらえたらエンドロール後に大きな拍手をしてください。フジコさんに届くような拍手で見送ってもらえたら嬉しいです」と呼び掛けていた。

公開表記

 配給:東映ビデオ
 10月18日(金)より新宿ピカデリーほか 全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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