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グレッグ・アラキ監督作『ドゥーム・ジェネレーション』『ノーウェア』本編映像・監督コメント解禁!

©1995 UGC and the teen angst movie company
©1997. all rights reserved. kill.

 グレッグ・アラキ監督の代表的2作品が待望のデジタルリマスター版でリバイバル公開決定! 11月8日(金)より『ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版』、11月15日(金)より『ノーウェア デジタルリマスター版』が渋谷ホワイトシネクイントほかにて全国順次公開となる。この度、『ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版』本編映像&グレッグ・アラキ監督コメントが解禁された。

サンダンス映画祭が今、再評価する才能!パンクで、カオスで、ロマンチックな<若者たちの終末>

 異性愛を常識とする当時の概念や、それを支えてきた映画のあり方に対抗した90年代の<ニュー・クィア・シネマ>ムーブメントを牽引し、インディ・カルチャーの旗手として知られるグレッグ・アラキの2作品がついにデジタル・リマスターされ、さらに、初公開当時そのストレートな性表現から止むなくカットされたシーンを含むディレクターズ・カットで劇場公開が決定した。自身もゲイであることをオープンにし、一貫してティーンエイジャーを主人公にして同性愛者のリアル・ライフを描いてきたグレッグ・アラキ。そんな彼がプロデューサーからの「異性愛映画を撮ったら制作予算をあげよう」という提案に対し、彼なりの反骨精神あふれるパンクなやり方で、「表向きは“異性愛映画”としつつも、“史上最もクィアな異性愛映画”を作りたかった」と語る『ドゥーム・ジェネレーション』と、「最も野心的な作品」と本人も語る、まるでジェットコースターのようなスピード感で若者たちの<終末の日>の一夜を描いた『ノーウェア』。約30年前の作品とは思えないほど、今の私たちの感性を刺激する魅力とパワーを放つ衝撃の2作品だ。

『ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版』
ピチカート・ファイヴ『我が名はグルーヴィー』と共にインディ映画の女王パーカー・ポージー登場!
エイフェックス・ツイン、スロウダイヴ、ジーザス&メリー・チェイン……映画を彩る至高のプレイリスト

 今回解禁された本編映像は、90年代に一世を風靡し、昨今若い世代からの支持が再燃している「渋谷系」を代表する日本のバンド、ピチカート・ファイヴの『我が名はグルーヴィー』が流れるバーでのワン・シーン。殺人事件に関わり、追われる身となったジョーダン(ジェームズ・デュバル)、エイミー(ローズ・マッゴーワン)、グザヴィエ(ジョナサン・シェック)の三人がやってきたのは近未来的でシュールな内装が印象的なバー。「OBEY(神に従え)」という言葉が大きく掲げられた店内、店内の格闘ゲームに熱中するジョーダンとは対照的に自分たちの置かれている事態を深刻に受け止めているエイミーはピリピリとして落ち着かない様子。「2件の殺人に関わったのよ」と彼らがまずい状況にいることに、いら立ちを隠せないでいる。そこへ突然、「子ネコちゃん?」と派手なファッションに身を包んだ女性(パーカー・ポージー)が現れる。パーカー・ポージーは、90年代にグレッグ・アラキの他、リチャード・リンクレイター、ハル・ハートリーなどアメリカのインディ映画の作家たちの作品に出演し、サンダンス映画祭の常連だったため『インディペンデント映画の女王』と呼ばれた。そんな彼女はエイミーを別の人物と勘違いしている様子だが……その只ならぬ展開がスリリングな場面となっている。

 また、その他の劇中歌としては、ナイン・インチ・ネイルズ、スロウダイブ、ジーザス&メリー・チェイン、コクトー・ツインズ、エイフェックス・ツイン、ザ・ヴァーヴなど、音楽ファンが歓喜すること間違いナシの錚々たるアーティストが名を連ねている。かつてLAウィークリーの音楽批評家を務めていたグレッグ・アラキは文字通り1日24時間音楽を聞いているかなりの音楽フリーク。彼自身の制作会社「デスパレート・ピクチャーズ」も、LAのパンク・バンド X(エックス)の曲「Weʼre Desperate」にちなんで名付けられている。『ドゥーム・ジェネレーション』について、アラキ監督は「私がドゥーム・ジェネレーションを表現する方法は、ジーザス・アンド・メリー・チェインの曲のようなものだ。表面はとてもノイジーでカオスでパンクなんだけど、芯は甘くロマンチックな歌なんだ」と語る。一方、脚本の1ページ目「この映画のサウンドトラックは、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーが作曲したダブル・アルバムになる」と書いてあったと言い、映画の1曲目にはナイン・インチ・ネイルズ曲が使用されている。シューゼイザー、パンク・ロック、オルタナティヴ・ロックなど、音楽は彼の映画作りにとって強烈なインスピレーションとなっている。

グレッグ・アラキ 監督プロフィール

 1959年、ロサンゼルス生まれ。サンタバーバラで育った日系三世。自身もゲイであることをオープンにしており、同性愛、ティーンエイジャーをテーマとした作品を多く制作。自身を形成したものは「クィアネスとセクシャリティ、そしてオルタナティブ・ミュージック」と語るように、彼の作品にはシューゲイザーやオルタナティブ・ロックなど作品を盛り上げ感情を揺さぶる音楽がプレイリストのように多用され、登場人物のセクシャリティも実に多様なことが特徴。90年代ニュー・クィア・シネマを牽引した作家の1人。カリフォルニア大学サンタバーバラ校で映画を専攻したのち、南カリフォルニア大学映画芸術学部 映画・テレビ制作学科で芸術修士号を取得。これまでサンダンス映画祭をはじめ、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、トロント等、名だたる映画祭で彼の作品は上映され、ロカルノ映画祭では『途方に暮れる3人の夜』(1987)で3つの賞を受賞。『カブーン!』(2010)では同年のカンヌ国際映画祭のクィア・パルムを受賞するなど高く評価を受けている。その他『ブリザード 凍える秘密』(2014)、『ミステリアス・スキン 謎めいた肌』(2005)、『スプレンダー 恋する3ピース』(1999)、『トータリー・ファックト・アップ』(1994)、『リビング・エンド』(1992)など、高く評価された11本のインディペンデント映画を制作している。また、2015年にはアパレル・ブランドKENZOのコレクション・オリジナル・ムービー『Here Now』を制作。彼のオリジナリティ溢れる作風はファッション界でも高く評価されている。近年では、TVシリーズ『ナウ・アポカリプス 〜夢か現実か!? ユリシーズと世界の終わり』(2019)にて監督・脚本・製作を努める他、『13の理由』(2017-18)『ダーマー』(2022)などのNetflixドラマシリーズの数エピソードを監督している。さらに、今年、オリヴィア・ワイルド主演、本人も監督のファンだと公言するチャーリーXCXやコッパー・ホフマン等出演の監督作「I Want Your Sex」を準備していることが発表されている。

作品情報

『ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版』

©1995 UGC and the teen angst movie company

 監督・脚本・編集:グレッグ・アラキ
 出演:ローズ・マッゴーワン、ジェームズ・デュバル、ジョナサン・シェック
 製作:グレッグ・アラキ、ニコル・アルビブ、アンドレア・スパーリング

原題:The Doom Generation/1995年/アメリカ・フランス/カラー/ビスタ/5.1ch/英語/84分/日本語字幕:佐藤 南/映倫区分:R-15+)

 配給:パルコ 宣伝:パルコ、SUNDAE

『ノーウェア デジタルリマスター版』

©1997. all rights reserved. kill.

 監督・脚本・編集:グレッグ・アラキ
 出演:ジェームズ・デュバル、レイチェル・トゥルー、ネイザン・ベクストン、キアラ・マストロヤンニ、デビー・マザール 他
 製作:グレッグ・アラキ、ニコル・アルビブ他

原題:Nowhere/1997年/アメリカ・フランス/カラー/ビスタ/英語/5.1ch/83分/日本語字幕:長 夏実/映倫区分:R-15+)

 配給:パルコ 宣伝:パルコ、SUNDAE

公開表記

 配給:パルコ
 11月8日(金) ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版
 11月15日(金) ノーウェア デジタルリマスター版
 渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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