イベント・舞台挨拶

『あの人が消えた』ティーチイン付き舞台挨拶

© 2024「あの人が消えた」製作委員会

 登壇者:水野 格(監督)
 MC:渡久地翔(プロデューサー)

 “先読み不可能”ミステリー・エンタテインメント、映画『あの人が消えた』。
 公開よりSNSで実施された“感想お届けキャンペーン”では、「もっと早く観れば良かった!」「怖いし面白いしの繰り返しからの、どんでん返し……絶対みんな観るべき!」「何回観ても、内容分かってても!はらはらして笑える映画初めて」と、本作を鑑賞した多くの観客からネタバレを避けつつも言葉を尽くした絶賛の声が相次いでいる。そんな盛り上がりの中、ついに公開から約1ヵ月がたった本日、監督水野 格のティーチイン付き舞台挨拶が開催! 多くの観客が詰めかけた会場で、公開後ならではの「今だから言える」トークが大炸裂!

 映画を鑑賞後の観客から大きな拍手で迎えられ、水野監督が手を振りながら登壇。ティーチインを迎えた監督に映画が公開され、約1ヵ月経った今の率直な感想を聞くと「すごくたくさん感想を頂きまして、一般の方だけではなく業界の方からも嬉しい感想を頂いて、本当にありがたい気持ちでいっぱいです」と顔をほろこばせながら回答。MCより場内のお客様に鑑賞回数を問うと、10回以上観ている方もいることが判明し、感謝しきりの監督。一番印象的だった 反響や感想はありますか?と話をふられると、「14回観ました、という方がいるようでして……。24時間以上この映画に費やしていると思うと、本当にありがたい気持ちです」と恐縮していた。

 また、本作は「副音声上映」を実施し、監督と主演の高橋文哉で伏線回収トークをしている。この副音声上映を複数回観たという観客もいる中、初めて収録を体験した監督は「楽しかったです! 文哉くんとやらせていただいたのですが、沈黙ができがちなのでとにかくしゃべって!と言われたのがプレッシャーでしたけど、楽しくやらせてもらいました。まだ観ていない人にも観てほしいです」と、2回目、3回目の鑑賞にぴったりな副音声上映についてアピールした。

 今まで、完成披露舞台挨拶にはじまり数々の舞台挨拶に登壇してきた監督。実はまだ話していなかった裏話はありますか?と問われると、「ほぼしゃべっている(笑)」と言いながら、“小説家になろう”のタイアップをまとめたのは、本日、MCを務める渡久地プロデューサーで連絡をしたら、応援してくれたという話。また、ロケ地となったマンションの手前の駐車場で、撮影中移動ができずどうしても映ってしまうマイクロバスを編集で消すことになり大変苦労した話など、身振り手振りで説明し、観客の笑いを誘っていた。

 そんな細かなエピソードにいとまがない本作で、制作過程の中で、企画、脚本作り、キャスティング、撮影、編集から仕上げ作業と段階でどこのパートが一番苦労したか?と話をふられると、「全体的にはスムーズにいったのかな」と思い起こしつつも、 “先読み不可能”とされる本作の、「脚本の結末の部分が苦労しました……」と吐露。完成した脚本に対して、プロデューサーからいろいろ言われる時の気持ちを聞かれると「客観的な目が入るのは大事なので、僕は聞きますが……、やっぱり言い方には気をつけてほしいなと思いますね(笑)。でも(本作の)プロデュ―サーは言葉を気をつけてくれたから問題なかった」と笑いを挟みつつ、素直な気持ちを明かした。

 そして、いよいよ会場の観客からの質問を受け付ける時間となり、1番に挙手した方から「物語をどこから作ったのか」という質問があがると、「結末は決まっていなかったんです。僕のスタイルとして悲しすぎる結末にはしたくないので、物事を違う方向から見ると別のものに見える、というのを描きたくて。2章と3章はセットで考えていって、後半ひっくり返っていく部分はそのあとついてきたという感じですね。そして、エンディングを決めるのに時間を要しました」と返答した。

 また、キャストを決めた時の印象を聞かれると、「文哉くんと圭さんは初めましてだったんですけど、お芝居だけではなく、パーソナルな部分を大事にしてリンクする部分がないと難しいと思っているんです。文哉くんは誠実なところが演じてもらった丸子と合っていたと思います」と明かし「実は、染谷くんの島崎役を決めるのがすごい難しくて悩んだんです。でも『ブラッシュアップライフ』で、あんなコミカルな役をやってくれた染谷くんだったら、島崎をやってもらえるんじゃないかと。やはり人となりを知っているというのが大事だと思います」と監督ならではのキャスティングのこだわりを明かした。

 そして、完成披露イベントも鑑賞したという観客より、丸子の名前についての鋭い質問が飛び、「“むくろう”というのは屍という意味なのですか?」という問いに、「オマージュの某映画がありまして……、その主人公の名前をスタッフのだれかがつぶやいたその響きが面白かったので、それいいんじゃない?というふうに決まった感じです……と言っていいのかな…」と遠慮しながらの回答となった。

 本作を観て脚本と水野監督のファンになったという方から、「中村倫也さんをシークレットにされていたと思いますが、現場でのエピソードがあれば教えてください」という質問が飛ぶと、監督は「中村さんが映画が始まる前に一度だけ連絡してきた」と回顧し、「髪が目にかかるかかからないか、くらいがいいんだよね?」と、たったそれだけの連絡が来ましたというエピソードで会場の笑いを誘った。

 そして最後は、締めに相応しい質問が飛び出し、本作を10回鑑賞したという方より「(副音声でも触れてた)幽霊が映るシーンが分からないので教えてください!」と言われ、誰も気づかないその貴重なシーンについて「もし気づく方がいたら面白いかなって、1箇所だけ幽霊が浮かびあかるシーンがあるんです。ここだけの話にしてほしいのですけど、ネタバラシブロックにあるんです。ほんの一瞬なんで、ぜひもう一度観てください!」とヒントを与えた。

 最後に、SNS募集の質問より監督の次回作について聞かれると「構想しているものはあります。原作ものもぜんぜんあります」とファンには嬉しい情報が飛び出した。さらに実は……と切り出し「いまLINEマンガで縦読み漫画を書いているんです。それがびっくりするくらい、まだほとんど読まれてないので(笑)……『ゴーストタウンハンター』(*)というタイトルですのでので、ぜひ読んでください」とオリジナルマンガの存在を伝え、本作のティーチインを締め括った。

 冒頭から伏線が張り巡らされ、1シーンたりとも無駄がない驚異の面白さと、こちらの予想を鮮やかに裏切られる快感。観賞後、絶対に誰かに話したくなる唯一無二のミステリー・エンタメ『あの人が消えた』。ぜひ、2回3回と劇場でお楽しみいただきたい!

 *「ゴーストタウンハンター廃墟家電で富を成し、チート能力で復讐を果たす」

公開表記

 配給:TOHO NEXT
 絶賛公開中!

(オフィシャル素材提供)

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