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『アイミタガイ』公開記念舞台挨拶

© 2024「アイミタガイ」製作委員会

 登壇者:黒木 華、中村 蒼、藤間爽子、風吹ジュン、草野翔吾監督

 2013年に刊行された作家・中條てい氏による原作を映画化した『アイミタガイ』が、ついに全国公開!初日翌日の11月2日(土)には都内映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、主演の黒木 華、共演の中村 蒼、藤間爽子、風吹ジュン、そして草野翔吾監督が登壇した。

 観客号泣の上映後に行われたこの日、主人公・梓を演じた黒木は「大事に作った作品を皆さんに観ていただけるのはとても嬉しく思います」としみじみ挨拶し、公開後の反響を聞かれて「親友に会いたくなったり、前向きになれる映画だとの言葉を頂いて嬉しかったです」と笑顔を見せた。

 梓の恋人・澄人役の中村は「僕は友達がいないから」とジョークを飛ばしながらも「映画を観てくれた方々がSNSで発信してくれているようで嬉しいです」と広がりに手応えを得ていた。

 韓国の釜山国際映画祭では、全3回の上映が全て完売したという。海外からも熱い注目が注がれている。現地で舞台挨拶を行った草野監督は「映画が終わってもまだ泣いている最中のお客さんが多くて、熱い眼差しで訴えかけるような目で見てくれる方もいて。その光景に僕も感動しました。一生忘れないレベルで覚えています」と海外での反響をダイレクトに実感。

 梓の祖母・綾子役の風吹も別の作品で訪れており、現地の様子を「4,000人が収容できる会場があり、見るからに人、人、人。私のことなんか知るはずもないのに登場したら『ワー!』との温かい声援が……。華さんがいたら受賞できたのではないかと思うくらいの熱気でした」と嬉しそうに報告した。

 梓の親友・叶海を演じた藤間。ロケ地・三重県桑名市について「オフの日は散策したりして場所の(桑名の)空気に芝居が助けられた」と振り返ると、風吹も「ロケ地も素敵で記憶の中にずっと残っている。撮影環境自体が良かったので本当に楽しい撮影現場でした」と充実した表情を浮かべた。

 また藤間は、黒木が歌唱する主題歌に触れて「エンディング曲まで席を立たずに観て聴いてほしい。最後まで聴いて染みて感じて」とPR。これに黒木が「恥ずかしい。プロではないのでお聞き苦しいところがあったら嫌だなと。でも歌詞が梓の心情とリンクするのもがあり頑張りました」と恐縮すると、藤間は「主題歌をエンドロールで聴いたときに、改めていい映画と観たと感じたので、必ず最後まで聴いてください! ……あれ、なぜ私が!?」と宣伝隊長のように熱弁する自分自身に驚いていた。

 「同じ境遇にある者どうしが想いやり、助け合うこと」という意味を持つ「相身互い=アイミタガイ」。まるでおまじないのようなこの言葉にちなんで、自身の「おまじない」を発表。風吹は太極拳教室で教わったまじないの言葉を口にし、藤間は幼少の頃に母から教わった不安を吹き飛ばす「つるかめつるかめ、くわばらくわばら」というコール&レスポンスを紹介。一方、中村は「現場に入る時に一礼して右足から入る」と言ったと思いきや「嘘です」とニヤリ。黒木から「なんで急に嘘を……」と劇中の梓と澄人の関係を匂わせるやり取りを見せた。中村は「夢占いは信じるタイプ」らしく「今日は、自転車に乗っていたらライオンに左手を噛まれるという夢を見た。起きてみたらただ左手が痺れていただけでしたが……」と苦笑いで紹介し、「でも縁起が良いという結果でした。(自分の)家に代々伝わるおまじないとかがあったら良かったのになあ」と悔しがっていた。他方、黒木は「験を担ぐことはない」というが「自分の両手で自分を抱きしめるようにパタパタすると落ち着くらしいので、ソワソワした時にやっています」と自分なりのメンタル・コントロールをしているようだった。

 舞台挨拶終盤には出演者・草笛光子からのサプライズ・レターが代読された。「私は先日91歳になりました。昭和、平成、令和とずいぶんと長く女優をやってきましたが、初めて二枚目の役をやれた気がしています。心が二枚目の役でしたので演じていてとてもうれしかったです。黒木さんとは面と向かってお芝居するのは初めてでしたよね、思っていた通り、芯の通ったきちんとした方でした。またご一緒できるのを楽しみにしています。藤間爽子さんは、以前私の孫役をやっていただいて私の変なところを全部見られてしまいましたが、今回はまたがらりと違う役で驚きました。これからの活躍も楽しみにしています」。

 これに黒木は「すごく嬉しいです」としみじみし「草笛さんはその場を盛り上げる空気があって画にもなる。草笛さん自身がアイデアを出されてより良くなっていこうとする姿勢は、私も見習わなければいけないと思いました。それでいて楽しんで作品に参加される姿は愛おしく、私もそこを目指すべきなんだと思いました」とリスペクト。先日、草笛主演の映画で共演した藤間も「常にアンテナを張っていて誰よりもパワフルで素敵な方。『九十歳。何がめでたい』で孫役を演じさせていただいたので、『アイミタガイ』を観た時にまるでおばあちゃんが出ているような気持ちになった」とメロメロだった。

 最後に主演の黒木は「劇中の『善い人間しか出てこない小説は噓くさいと思っていたけど、今はそういうものを信じたい』という台詞が私は好きです。そんなことないと思う時もあるかもしれないけれど、そんなこともあると信じられる映画になっています。それが観てくれた皆さんの支えになって、巡り巡って自分に返ってくると感じているので、皆さんの中で『アイミタガイ』を通してそれを信じられるような映画になっていたら嬉しいです。今日この場で出会えたことも何かの御縁ですし、周りの方々をお誘いの上で『アイミタガイ』を観ていただけたら幸いです」と呼び掛けていた。

© 2024「アイミタガイ」製作委員会

公開表記

 配給:ショウゲート
 大ヒット上映中

(オフィシャル素材提供)

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