登壇者:内野聖陽、岡田将生、川栄李奈、森川 葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、小澤征悦、上田慎一郎監督
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』完成披露上映会が都内で行なわれ、舞台挨拶に内野聖陽、岡田将生、川栄李奈、森川 葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、小澤征悦、上田慎一郎監督の10名が集結してクロストークを行った。
本作は、韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」が原作。上田監督が『カメラを止めるな!』(17)の公開前から準備を進めていた作品。税務署に務めるマジメな公務員(内野)がひょんなことから詐欺師集団“アングリースクワッド”の天才詐欺師(岡田)と手を組んで、脱税をひた隠す大企業から未納の10億円を徴収するため動き出す姿が描かれる。「相棒」シリーズなどの岩下悠子と上田監督が共同で脚本を手がけている。
主演の税務署員・熊沢二郎役を務めた内野は「上田監督が遠慮せず、好き勝手やってくれるように意識しました」と話す。
内野の言葉を受けて上田監督は「ありがとうございます!」と笑顔を見せ、「皆さん歴戦の猛者ばかりなので、たくさんのアイデアを現場で出してくださって、そこから自分のプランを再構築することもありました。大変でしたが、楽しかったです。幸せでした」と撮影を振り返った。
内野は作品について「わちゃわちゃわちゃわちゃ、まとまりがつくのかなという一人ひとりの巣窟みたいでまるで、ワンダーランドに行くような感じ。毎日が面白かった」と話す。
天才詐欺師の氷室マコト役を務めた岡田も「まさに、ワンダーランドでしたね(笑)。劇団のような感じで、皆さんとアイデアを出し合いながらお芝居を構築して行きました。充実した時間だったなと思います」と同調した。
内野と岡田は初共演となる。お互いの印象について、岡田は「充実した時間でした」と満足げに話すと、内野は「岡田くんは、すごく優しんです。詐欺師って怖いキャラなのかなと思っていたんですが、岡田くんがやると甘えん坊みたいな感じで、すごくかわいい。許せちゃう。素敵な詐欺師を演じています」とコメント。かわいいと言われた岡田は、照れながら大爆笑だった。
2022年春にクランクイン予定だったが、コロナ禍で撮影が延期。さらに、上田監督がコロナに罹患したが、撮影は上田監督のリモート演出で行われた。前代未聞の演出方法となり、内野が「コロナ禍で監督が罹患しちゃって……。撮影が止まるのかなと思ったら、『やります!』と言ってリモートで演出してくれた。まさに『カメラを止めるな!』状態」と話すと、会場に笑いが起こった。
さらに、作品について、内野は「『監督からホン(脚本)づくりから参加してくれないか』と言われて参加したので、何十回も打ち合わせをしました」と報告。「上田監督が不撓不屈の精神で、稿を重ねるごとに、どんどん素晴らしいものにしていきました。その気迫と情熱にやられました。監督の思い入れはひとしおだし、そういう作品に参加させていただいて非常に光栄でした」と上田監督の情熱を絶賛した。
豪華な共演者たち。どんな役にもなりきれる元女優・白石美来役を演じた森川は「(女優役なので)いろんな扮装をしたので楽しかったです。それと、ダイススタッキングを岡田さんが持ってきて、みんなでダイススタッキングをやりました」と撮影現派の合間のエピソードを披露した。
村井竜也役を演じた後藤は、わざと車に接触し弁償を要求する当たり屋役。「映画・ドラマともにいい温度感でやれました」と話す。
偽造のプロでメカニックの丸健太郎役を演じた上川は、テンションが非常に高い役で、テンションの高い役から素に戻ることに苦労したという。
闇金業者・五十嵐ルリ子役の真矢は、娘の薫を演じた鈴木(五十嵐薫役)と食事に行ったエピソードを披露した。
鈴木は真矢の印象を「女神でした」と憧れのまなざしを向けていた。劇中の真矢のピンクの衣装は上田監督のチョイスで、かっこいいターバンは真矢のアイデア。
脱税を働く橘大和役を務めた小澤は、逆らう者を徹底的に排除するカリスマ社長役を怪演。「脱税王という初めての役ですごく面白かった」と話し、なぜか手を上げて客席に向かって「納税しよう!」と呼び掛けて会場に笑いを誘った。
終盤タイトルにちなんで、人をだました出来事を語るコーナーが設けられていた。岡田が「今、自分をだましている状態なんです」と告白。「撮影している中で1回も川栄さんと会ったことがなかったんです。だから今、まるで会ったことがあるかのように立っています」と話すと、川栄も「はじめましてです。だまし合っていますよね(笑)」と同意していた。川栄は劇中、内野の部下で正義感にあふれる望月さくら役を演じている。川栄は「内野さんは周りの皆さんが動きやすいように率先してくださる。とても優しい先輩だなと思っています」とコメントした。そんな川栄について内野は「可愛いんだけれど、役に入ると怖いんです(笑)」と話していた。
最後に出演者を代表して内野が「上田監督が不撓不屈の精神で作り上げた作品。ご一緒できて非常に光栄でした。エンタテインメント性の豊かな作品になっていますので、ぜひ楽しんでください!!」とメッセージを送った。
『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』全3話のドラマ「アングリースクワッド EPISODE ZERO」は、11月14日にLeminoで独占配信がスタートする。
(取材・文・写真:福住佐知子)
公開表記
配給:NAKACHIKA PICTURES / JR西日本コミュニケーションズ
11月22日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
(オフィシャル素材提供)