イントロダクション
2016年1月、肝癌により69歳で死去したデヴィッド・ボウイ。その2日前の誕生日にアルバム『ブラックスター(★)』をリリース、グラミー賞5部門を受賞するなど最後まで創作意欲を失わなかった伝説のロックスターの初期の時代を回想する。60年代後半、ボウイはグラムロックの先駆者として注目を集め、2枚目のアルバム『スペイス・オディティ』が大ヒット。その奇抜なファッションとパフォーマンスで世界を席巻していく。
本作では、BBCのプロデューサーのジェフ・グリフィンらがボウイがいかにしてスターダムに上り詰めていったかを語るほか、バックバンドの「スパイダーズ・フロム・マーズ」として、ボウイと一つの家に住み、ボウイのアルバム制作やツアーに参加したハービー・フラワーズ、ウッディ・ウッドマンゼイが、制作秘話や解散までを証言。なかでもボウイとともにグラム・ロック文化とファッション・スタイルを築いていき、「5人目のバンド・メンバー」と言われる、元妻でプロモーターのアンジーが語るボウイとの出会い、ボウイの実像、ヒットの舞台裏は興味深い。
親日家として知られるボウイが日本の衣装やメイクに興味を持ち、それをファッションにどう加えていったかも語られる。加えて、オフショット写真、初期のライブ映像や写真など、グラム・ロック時代のボウイの変遷を辿る資料も多数収録。ウッドマンゼイが「ゴールに着いた時よりゴールを目指す時間のほうが幸せ」と話す、デヴィッド・ボウイが、グラム・ロックの「革命児」から世界の「大スター」へと駆け上るまでを、共に過ごした当時の仲間たちが語る、光と陰のストーリー。
ストーリー
音楽史における最も革新的で影響力のあるアーティストの一人、デヴィッド・ボウイ。後に妻となるアンジーは、当時、マーキュリー・レコーズの大学生のインターンながら、ボウイとの契約を命じられ、見事締結。舞台衣装からボウイの見せ方まで全てを仕切る。エレキギターのティム・レンウィックは、「ボウイをロック・スターにしようなんて誰も考えていなかった」という当初から、生の会場で熱い公演をする自信がなかったボウイをサポート。ドラムのウッディ・ウッドマンゼイらは、ボウイの個性的で感傷的な特別な曲を聴き、「僕たちの仕事はこれをロック風に演奏すること」と最高のアレンジを施した。
演劇的なバックグラウンドを持つボウイは1972年には『ジギー・スターダスト』をリリース、架空のロック・スター「ジギー」となり、ステージでの奇抜な衣装やメイク、パフォーマンスによってファンの間で神格化されていった。当初200人の動員だったボストンで、宣伝ツアー終盤には20,000人を動員。しかし、実際にレコードが売れ始めるまでには2年位遅れがあった。
そんな矢先、ベースのトレヴァー・ボルダーが「いまだに納得いかない」というアルバムをボウイが制作し、ボウイは1973年7月3日のイギリスでの最終公演を最後に「ジギー」終焉を宣言。デヴィッド・ボウイを初期から支えていたバックバンド「スパイダーズ・フロム・マーズ」も解散させられてしまい……。
(原題:David Bowie: Up Close and Personal、2007年、イギリス、上映時間:60分)
キャスト&スタッフ
監督:The Creative Picture Company
出演:デヴィッド・ボウイ、スパイダーズ・フロム・マーズ(以上、アーカイブ)、トレヴァー・ボルダー、ウッディ・ウッドマンゼイ、アンジー・ボウイ、ティム・レンウィック、ハービー・フラワーズ、ジェフ・グリフィン
ギャラリー
特報
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式X:https://x.com/davidbowie2025(外部サイト)
公式Facebook:https://www.facebook.com/davidbowiedoc/(外部サイト)
公開表記
配給:NEGA
1月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)