イントロダクション
現代の韓国社会を舞台に、生まれ育った場所で生きづらさを感じる女性が人生を模索する姿を描いた映画『ケナは韓国が嫌いで』。小説「82年生まれ、キム・ジヨン」と同じ出版社から2015年に刊行され、ベストセラーとなった小説「韓国が嫌いで」(チャン・ガンミョン著)を原作に、韓国の若者が直面する現実を映し出す。
監督は「第2のホン・サンス」や「韓国の是枝裕和」と称され、映画『ひと夏のファンタジア』(15)で知られるチャン・ゴンジェ。2015年に原作を読んだ監督自らが映画化を熱望し、9年の歳月をかけて完成させた。
本作で主人公ケナを演じるのは、ポン・ジュノ監督『グエムル-漢江の怪物-』(06)に中学生の娘役で出演し、天才子役として鮮烈な印象を残したコ・アソン。韓国とニュージーランドの2ヵ国を跨ぎ、人生に葛藤する30歳前後の女性を等身大で体現する。主人公ケナと同じ時期にニュージーランドに留学し、かけがえのない友人となるジェイン役には、ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で新人弁護士として奮闘するクォン・ミヌ役を務め、一気に知名度を上げたチュ・ジョンヒョク。2025年1月にはTBS系新春スペシャルドラマ「スロウトレイン」(脚本:野木亜希子)で日本ドラマ・デビューを果たし、さらなる活躍が期待される。
ストーリー
ソウル郊外で両親と妹と共に暮らす28歳のケナ(コ・アソン)。大学を卒業後、金融会社に就職し、片道2時間かけて通勤している。学生時代からの恋人ジミョン(キム・ウギョム)は、「自分が就職したら支える」と言うが、そんなジミョンにケナは苛立ちを隠せない。だが、ケナの母は、裕福な家庭で育ったジミョンとの結婚を待ち望んでいた。一方、ケナが家族と暮らす小さな団地は老朽化が進み、再開発が予定されていたが、母は転居先の家の購入費用もケナに頼ろうとしていた。
ソウルの寒すぎる冬、地獄のような通勤、恋人との不透明な未来、仲は良いけれど息が詰まるような家族との日々――。ここでは幸せになれないと思ったケナは、ニュージーランドへの移住を決意する。
(原題:한국이 싫어서|英題:Because I Hate Korea、2024年、韓国、上映時間:107分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:チャン・ゴンジェ
出演:コ・アソン、チュ・ジョンヒョク、キム・ウギョム、イ・サンヒ、オ・ミンエ、パク・スンヒョン
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式X/Instagram @bihk_film
公開表記
配給:アニモプロデュース
2025年3月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)