登壇者:鈴木 伸之、石田ニコル、文音、榎木孝明、日髙竜太(BALLISTIK BOYZ)、砂田将宏(BALLISTIK BOYZ)、下山天監督
シリーズ累計発行部数3,000万部突破の人気漫画を原作にした、映画『サラリーマン金太郎 【暁】編』がついに公開を迎え、実施された今回の公開記念舞台挨拶。映画を鑑賞したファンに迎えられる中で、キャスト・アーティスト陣が登壇しイベントがスタートした。ファンからの温かな拍手喝采に迎えられる様子を見た鈴木は「この作品には本当に多くの方が携わってくださいました。映画が完成したこともそうですし、こうやって皆さんに観ていただけたことも、心から嬉しいです」と感慨深い様子で挨拶。下山監督も「つくっている最中は(作品そのものを)自分の子どものように思っていましたが、(初日を迎えた)昨日からは作品が皆さんのものになったので。監督としてはまな板の鯉という感じですが、ご覧になった皆さんからはいい評価をいただいたので、ぜひこの後にもつながるようにお願いします」としみじみと語った。
さらに「印象深いシーンは?」という質問に鈴木は、榎木演じる大和会長との出会いのシーンを挙げてみせる。「あそこは実際に海で撮影をして。沖のほうの水平線が見えるようなところで撮影しましたし、(会長を助けるために)泳いでいきました。また、その後のたき火で(金太郎が)サラリーマンをやりたいと言うシーンも、この物語の最初の出発点となるシーンなので。そこは思い出深かったです」と振り返った。
「泳ぎは苦手だって言ってたのにうまかったよね」と笑う榎木に、「そのシーンはドローンで撮っていたんですけど、カットの声も聞こえなくて、ずっと泳ぐしかなかったんです(笑)。限界がきたときには既に、海水の塩で浮いていたという感じです」と笑った鈴木。すると何かに気付いた様子の榎木は「ところで身長伸びた?」と質問。「そうなんです。元から背が高いのにシークレット・ブーツを履いてきちゃって、さらに大きくなっちゃいました。高いところからすみません(笑)」と照れくさそうに返した鈴木。榎木はそんな彼の姿を頼もしそうに見つめながら「この映画は今の時代に本当にタイムリーだと思っているんです。各企業がコンプライアンスを厳しくして、働き方改革だと言うわりには日本はまだまだ遅れをとっていると思うんだけど、何が一番遅れているかって、こういう人物を大事にしなさすぎる。企業はもっとこういう人物を大事にするべきだと思っていたし、まさに彼がそれを体現してくれたので。撮影は楽しかった」と、鈴木演じる金太郎、そして作品への自身の思いを熱く語った。
また金太郎に好意を寄せる銀座の高級クラブのママ美鈴役の石田は「撮影当日に本物の高級クラブのママがいらっしゃって。作法から、お酒の出し方まで、1からすべてを教えていただきました。それをまたお芝内をしながら自然にやるということが、ものすごく新しい体験でした」と撮影を振り返ると、「鈴木さんとお会いした時は、本当の金ちゃんだと思ったんです。だからすごく頑張っている金ちゃんを支えられるような美鈴さんになったらいいなと思い、演じさせていただきました」と付け加えた。
さらに半グレグループのリーダー、李秀麗を演じた文音は「ボウリング場での(乱闘)シーンが印象深いですね。あそこは本当に長時間かけて撮りましたし、ほぼ鈴木君と一緒のシーンだったので。アクションも『今の良かったと思いますよ』という感じでいろいろと声をかけてくれたので嬉しかったです。やはり撮影が長引くとスタッフさんたちも疲れてくるんですけど、その中で一番声を出してくれたのが鈴木君でした。彼のおかげですごく助かりましたし、“ザ・座長”だったなというイメージがすごく強いですね」と述懐するとともに、鈴木へのリスペクトを語ると、さらに観客に「わたしたちのアクションはノースタントなんです! それだけは言っておきたいですね(笑)」と明かすと、身体を張ってチャレンジした文音と鈴木に向けて、会場からは大きな拍手が送られた。
そして本作「暁」編の主題歌「Get Wild」を担当することになったBALLISTIK BOYZの日高が「とにかくこの作品で、金太郎がどんな困難にも立ち向かっていくような姿勢をストレートな歌詞に込めさせていただきました。僕たちBALLISTIK BOYZもデビューしてから、夢をかなえていく中でいろんな壁にぶつかりながらも、いろんな人に助けてもらったり、ファンの皆さんに応援してもらったり、スタッフの皆さんに協力してもらったりしてきたことにリンクするような思いがあったので、そういう部分も込めさせていただきました」とその思いを語ると、砂田も「自分たちも普段の活動から心がけていることでもあるんですが、どんどん変わっていく時代の中でずっとぶれない軸を大事にしないといけないなと思っていて。金太郎はそれを十二分に持っているし、自分たちも普段からそれを意識して活動しているからこそ、その思いをいかにして曲にして伝えられるか。それを意識しながら制作させていただきました」と付け加えた。
その楽曲を聴いた下山監督は、「最初に聴いた時、あまりにもどストライクすぎて。こっちが求めていた突破力とか、いろんなことが詰まっている音楽で。特に『己の道を行こう』という歌詞を聴いたときは『来た!』と思いましたね。僕自身、昭和のドラマで育っているので、主人公とドラマと音楽と歌詞がかけ算になることに気持ち良さがあるんです。だから今回は30年前の原作ということもありますし。あえてレトロフューチャーな感じでぶつけてみようかと思いました」と明かす。
さらに、本作を鑑賞しての思いを聞かれ、日高は「金太郎がめちゃくちゃすごい勢いでお酒を飲むシーンあるじゃないですか。あれが凄いなと思うと同時に気になりました(笑)」と語ると、鈴木は「流石にお酒ではなく水ですが、あれ全部飲んでました(笑)」と振り返り、下山監督も「一升瓶3本分でしたから(笑)。もう浅野さんも鈴木さんも途中から目が点でした」と語ると、笑いが起こる。さらに砂田が、「最後クラブでいきなり腕立てするシーンはアドリブですか?」と問いかけると、鈴木は「アドリブです(笑)」と恥ずかしげに振り返ると、石田も「すごく綺麗な腕立て伏せでした(笑)」と語り、会場全体がさらに大きな笑いに包まれていた。
そしてこの日はあらためて、登壇者たちに2025年の抱負、チャレンジしてみたいことを尋ねることに。
まず鈴木が「僕はけっこう今まで自炊をサボってきた人間なので、今年から自炊をしようと決めまして。スーパーに行って魚の干物とか納豆とかを買ってきたんですが、スーパーに慣れていないせいか、2万円分くらい買ってしまい、僕でも持てないくらいの量になってしまいました」と明かすと会場全体からは大きな笑いが。そして、「いったん米を炊いて。納豆のパックでご飯を食べたんですけど、まだ料理はできてなくて。でも今年は料理をしていこうかなと思っています」と明かしつつ、あらためて決意を固めている様子を見せた。
続く榎木は「震災の時に何か協力できることがないかと思い、ショベルカーとか重機を動かせないかと思っているんです。以前も友人たちと免許を取ろうという話になったのですが、まだ実現していないので今年、再チャレンジしたい」と、深みあるさすがのコメント。さらに石田が「自分に対してすごくポジティブでありたいと思っているので、いろいろお勉強したり、夢だった乗馬をやって。女騎士みたいに走れるようになりたいと思い、チャレンジしています」とアクティブに語ると、文音も「わたしも似ているのですが、やぶさめをやってみたくて。以前の作品で乗馬はできるようになったのですが、やぶさめまではできていない。だから去年の末くらいからチャレンジしはじめているのですが、今年もチャレンジしたいです!」と、こちらもらしさ溢れる抱負を宣言。さらにBALLISTIK BOYZの日高が「富士山のてっぺんまで登ってみたいですね」と語ると、砂田も「BALLISTIK BOYZとしてはアリーナライブがあるので、成功させたい。それと個人としては映画に刺激をもらったので、役者としても頑張りたい。作品に出て経験を積んでみたい」と高らかに意気込んだ。
そして最後に下山監督が「ご存じの通り、この映画は2部構成でありまして。後編の『魁』編が待機しております。皆さんぜひごらんになって。いろいろなところで評価してもらい、なんとか後編につなげたいと思います。そしてわたしの今年の抱負としては、この作品をシリーズにしたいと思っていて。その力を皆さんにお借りしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします!」と会場に呼びかけると、鈴木も「この作品が、そして金太郎がひとりでも多くの方に愛される存在になってほしいなと切に願っております。それと今、インフルエンザもはやっておりますので、皆さま体調にもお気をつけください」とメッセージを送った。会場全体が拍手喝采に包まれる中、公開記念舞台挨拶は幕を閉じた。
公開表記
配給:ライツキューブ ティ・ジョイ
映画『サラリーマン金太郎』
【暁】編:1月10日(金)/【魁】編:2月7日(金)前後編二部作 新宿バルト9他にて連続劇場公開
(オフィシャル素材提供)