イベント・舞台挨拶

『大きな玉ねぎの下で』完成披露舞台挨拶

© 2024映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

 登壇者:神尾楓珠、桜田ひより、山本美月、中川大輔、asmi、西田尚美、原田泰造、江口洋介、草野翔吾監督
 MC:壮口彰久

 爆風スランプ不朽の名曲「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた映画『大きな玉ねぎの下で』が、神尾楓珠・桜田ひよりを主演に迎え、来年2025年2月7日(金)より全国公開となる。
 今年で結成40周年を迎えた人気ロックバンド・爆風スランプが1985年にリリースした、大きな玉ねぎの下で」。楽曲、映画のタイトルにもある「大きな玉ねぎ」とは、日本武道館の屋根の上に光る擬宝珠を指している。ペン・フレンドの文通相手と初めて武道館で待ち合わせる淡く切ない恋模様が心地よいバラード・ソングとなり、数多くの人の心を震わせてきた。のちに「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い」とリメイクされ、15枚目のシングルとしても発売。発売当時から瞬く間に話題となり、2000年代に入っても多くのアーティストがカバーし、今もなお歌い継がれている。そんな名曲「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた本作が、来年大きなスクリーンであなたを待っている!

 1月15日(水)、本作の公開に先駆け、豪華キャスト&スタッフ計9名が初集結した完成披露舞台挨拶が実施!

 9名の豪華キャストとスタッフが初めて一堂に会する機会となった今回の完成披露舞台挨拶。本作の公開を楽しみに待つ多くの映画・キャストファンが会場を埋め尽くす中、会場にキャスト陣らが姿を現すと大きな拍手が! スクリーンには本作を象徴する日本武道館も投影され、早くも熱気が高まる中イベントがスタートした。

 まずは神尾と桜田、草野監督に向け、今回集まった一般客に向け本作が初お披露目されることへの心境について質問が及ぶと、神尾は「僕らも完成した作品は試写で観たんですが、初めて観た日から結構時間が経っているので、ドキドキしちゃいますよね。自分ではどうしても客観的に観ることが難しいので、皆さんがどう感じられるのか気になります」と率直な心境を吐露しつつも、「不安もありますが、評判が良い作品だと伺っているので(笑)、皆さんにちゃんと届けばいいなと思います」と笑顔でコメント。

 桜田も「ちょうど去年の今頃に撮影をしていたんですよね。長い時間をかけながら素晴らしい作品を撮るために寒い中頑張っていたので、ようやく観ていただけて素直に嬉しい気持ちでいっぱいです」と感慨深い様子で語っていた。

 さらに草野監督も「ようやく皆さんに観ていただけることが嬉しいです。ドキドキしているのと、撮影以外でこの豪華なキャストの皆さんとお会いできる機会もないので、改めて今日華やかだなと感じました(笑)」と冗談混じりに心境を明かしていた。

 神尾・桜田とそれぞれ共演シーンが多かったのは、丈流(神尾)の大学の友人・喜一役を演じた中川大輔と、美優(桜田)のバイト先の先輩・篠田沙希役を演じた山本美月の二人。
 ほとんどのシーンで神尾と撮影を共に過ごしていたという中川は「僕は丈流(神尾)の親友役ということしたが、彼の本当の親友・伊藤あさひ(小柴役)も撮影が一緒で。二人の空気が出来上がっている中でしたが、今回は楓珠の笑顔をたくさん撮りたいと監督もおっしゃっていたので、僕はムードメーカーとして楓珠を笑わせてやろうと思い演じました」と当時を回顧しつつも、「完成した映像を観たら一番良い笑顔を引き出していたのは桜田さんだったので悔しかったです、勝てなかった(笑)!」と明かし、会場の笑いを誘っていた。

 そんな神尾の笑顔を引き出していたという桜田は、共演前は神尾に対し控えめなイメージを持っていたというが、「話してみたら気さくなお兄さんだったので驚きました。実は物静かな方なのかなと思ってちゃんとコミュニケーションが取れるかなと心配していたのですが……(笑)。撮影現場でも本当にたくさん話しかけていただきました」と信頼ぶりを滲ませていた。

 一方、桜田と共演シーンが多かった山本も「ひよりちゃんは11歳年下で。年齢が離れているので最初は何を話せば良いんだろうと思っていたんですが……、今流行りの骨格診断の話からモデルの話まで、いろんな話をさせていただきました」と撮影中の微笑ましいエピソードを披露していた。

 そんな本作で描かれるのは、言葉のやり取りから始まる“顔を知らない相手”との恋。不器用でもどかしい恋模様がエモーショナルに描かれているが、「“ペンフレンド”っていう言葉に馴染みはなかったんですが、ロマンチックで良いですよね。筆跡や言葉選びから伝わってくる魅力や本質的なものが表れるんじゃないかなと。興味はあります!」(中川)、「筆跡や言葉だけのやりとりのように、内面で判断するのって難しいですよね。けれどそれだけで気が合うのって運命だなって思います」(山本)とそれぞれに魅力を語りながら笑顔見せていた。

 一方、丈流の両親を演じた西田尚美と原田泰造、ラジオナビゲーターという役どころを担った江口洋介らのトークでは、爆風スランプによる原曲『大きな玉ねぎの下で』がリリースされた40年前(1985年)当時についての話題に。当時15歳だったという西田は、「爆風スランプの楽曲も歌番組で耳にはしていましたね。玉ねぎが何を指しているのか、最初は分からなかったんですが、友達に教えてもらったりして……。文通はしていなかったですが、手紙交換は流行っていたのを覚えています。なので、私はこの映画にキュンキュンしちゃいます」と自身の思い出と重ね合わせていた。

 西田と同年代の原田も「思いっきり反抗期でしたね。お母さんに怒られるようなこともあったと思いますが、お母さんに優しい素直な子どもだったかなと」と振り返りつつ、「好きな女の子もいたと思いますね。名前はカナちゃんで、『魔法の天使クリィミーマミ』っていうアニメに出てくるキャラクターの声にそっくりな……。一回付き合ったもののお別れして、その後13回くらい告白したこともありましたね」と熱烈なエピソードを告白し、観客を驚かせていた。

 一方リリース当時20歳だったという江口は「僕は文通の経験もないですが、この曲を聴くとドラマチックな気持ちになりますよね。武道館の横を通ると金色の“玉ねぎ”が見えて、誰かのライブがあると九段下を多くの人が歩いていて――」と記憶を巡らせながらコメント。さらに爆風スランプのサンプラザ中野くんと交流のあるという江口は、「その当時、サンプラザ中野くんは山口のばらというペンネームで作曲を行なっていて。僕も音楽をやっていますが、2〜3曲ほど書いていただいたりとか、ディレクターさんが一緒だったりとか。そういった縁もあって当時を思い出しますよね」としみじみ語っていた。

 本作のキーとも言える主題歌『大きな玉ねぎの下で』をカバーしたのは、いま“最もSNSで使われている声”としての呼び声も高い次世代アーティスト、asmi。asmiは同楽曲をカバーしているほか、劇中では丈流・美優が推す人気アーティストA-ri役としても出演している。オファーを受けた心境について「めちゃくちゃ嬉しかったです! 私が生まれる前にリリースされた曲だったので、この曲の想いを今の世代の皆さんに届けられるように歌わなきゃと思うと責任重大だなと感じましたが、気合が入りました」と振り返り、当時の心境を明かしていた。

 さらにイベントでは、asmiによる主題歌『大きな玉ねぎの下で』の生歌唱の披露も! 一般客はもちろん、客席最前列にはキャスト陣・監督も着席し見守られる中での披露となったが、歌唱後には「こんなに緊張したのは初めてかもしれません(笑)」と思わず本音をこぼしていたasmi。

 神尾は「情景がそのまま浮かんでくるような感じがありましたよね。爆風スランプさんの原曲はスレートな熱い思いが伝わるような感じですが、asmiさんが歌うと包み込んでくれるような感じがあって……心地良かったです」と惚れ惚れ。桜田も「撮影中はずっとこの曲を聴いて過ごしていたので、ようやく生歌唱を聴けるなんて! 感動しました、ありがとうございます」と感激した様子を見せ、江口も「asmiちゃんは今の時代の混沌とした歌い方というか、もっと複雑な雰囲気を交えつつも、リラックスして聴けるような感じで素晴らしいですよね、声も良いですし」と続けていた。

 イベントの終盤では登壇者に向け、本作のキャッチコピー「恋ってときどき、目にしみる。」というフレーズにかけて、最近思わずホロっときたエピソードについての質問が。神尾は「お正月に親戚の集まりがあって。20人くらい集まって過ごしていたんですが、集まった子どもたちから“(昨年末に出演した)『逃走中』なんで捕まったの?”と言われたりもして……(笑)。家に帰ってから疲れたなと思いつつ、一人になった時に楽しかったなと感じて……ホロッときちゃいましたね」と最近のエピソードを告白すると、桜田も「最近だと仕事で泣くシーンがあったりもしました。そういったシーンの撮影がある日はどうしても憂鬱な気持ちになるんですが、その時は思いきり泣くことができてスッキリしました」とニッコリ。一方、山本は子どもとの時間でホロッとくる時間があったようで、「子どもと子ども向けのアニメ映画を家で見ていた時ですね。子ども向けの映画なのに泣けるんですよ。胸にくるものがあって……いつの間にか私のほうが真剣に観て泣いてました」と貴重なエピソードを告白する。中川は「三日前に野菜をいっぱい食べよう!と思って、まさに玉ねぎを切っているときに玉ねぎが目に染みて泣いちゃいました」と披露すると、asmiも「昨年上京してきて昨年が初めて一人で年末年始を過ごしたのですが、父が特別なハムを贈ってくれて。一緒に食べようと玉ねぎをスライスしたのですが、私もそのときに玉ねぎと父のぬくもりに泣きました」とまさかの“玉ねぎ”被りのエピソードを明かし、会場の笑いを誘っていた。
 西田は、「最近娘とさくらももこ展に行ってきたんですが、(展示品にはどれも)私の青春が詰まっているものばかりだったので、当時がフラッシュバックしていろいろ思い出しちゃいました。懐かしい!と一人で盛り上がっていたら、隣の娘は冷めた目でこちらを見ていて……(笑)。私一人でウルウルしちゃいましたね」(西田)と微笑ましいエピソードを披露。
 原田からも「この歳だからいろんなことで泣いちゃうんですよね。最近では軍隊から帰ってきた人が愛犬と再会するSNS動画を観て泣きちゃいました」と微笑ましいトークが飛び出したかと思えば、「最近、バラエティ番組の収録中にうちの(名倉)潤ちゃんが途中でトイレに駆け込んだことがあったんですが、そんな姿を見ても泣きます。なんでも泣きます」と珍エピソードも披露し、会場の笑いを誘っていた。
 最後の江口は「今日はこの作品の舞台挨拶があったので、朝『大きな玉ねぎの下で』をギターで弾いて気分を高めていたんですが、やっぱり詞の情景が浮かんできて思わずグッとくるものがありましたね」と語り、改めて楽曲の良さを噛み締めていた。

 そしてイベントの最後には、映画を楽しみに待つファンに向け「楽曲を知っている人も知らない人も楽しめる、恋愛映画として素晴らしい作品に仕上がっています。丈流は就活で悩んでいる姿も描かれますが、同じような状況の方がいれば少しでも背中を押すことができたらいいなと。ぜひ楽しんでいただきたいです」(神尾)、「私が出演している現代のパートだけではなく、平成初期のパートも素敵なシーンがたくさんあります。現代と過去がどのようにつながるのか、ぜひ楽しみにしていただけたら。幅広い世代の方に刺さる素敵な映画です」(桜田)とそれぞれコメント。両者の温かい言葉に会場からは再び大きな拍手が湧き起こり、イベントは締めくくられた。

公開表記

 配給:東映
 2025年2月7日(金) Roadshow

(オフィシャル素材提供)

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました