映画『海辺へ行く道』(英題:Seaside Serendipity)が、第75回ベルリン国際映画祭(2/13〜2/23)ジェネレーション部門へ正式招待されることが決定した。
映画『海辺へ行く道』の脚本・監督は、『ジャーマン+雨』『ウルトラミラクルラブストーリー』『俳優 亀岡拓次』『いとみち』でその度ごとに話題を巻き起こして来た、横浜聡子。自身初のベルリン国際映画祭となる。
そして主演をつとめるは、14歳の俳優・原田琥之佑(はらだこうのすけ)。約800人のオーディションを経て主演を勝ち抜いた実力派の逸材だ。2022年公開の映画『サバカン SABAKAN』で映画デビュー後、少しずつキャリアを積んできた中で、初の長編主演映画がベルリン国際映画祭に招待されるという快挙を成し遂げた。
約18年のキャリアながら4本の長編映画しか撮っていない寡作が故に新作を待ち焦がれる映画ファンを多数抱える横浜聡子監督が、愛して止まない傑作漫画の映画化に挑んだ。その原作は、知る人ぞ知る漫画家・三好 銀の最高傑作と名高い「海辺へ行く道」シリーズ。誰もが予想しなかったまさかの初映画化となった。
物語は、アーティスト移住支援をうたう、とある海辺の街が舞台。のんきに暮らす14歳の美術部員・奏介(原田琥之佑)とその仲間たちは、夏休みにもかかわらず演劇部に依頼された絵を描いたり新聞部の取材を手伝ったりと毎日忙しい。街には何やらあやしげな“アーティスト”たちがウロウロ。そんな中、奏介たちにちょっと不思議な依頼が次々に飛び込んでくる。自由奔放な子どもたちと、秘密と嘘にまみれた大人たち。果てなき想像力と生命力が乱反射する海辺で、すべての登場人物が愛おしく、優しさとユーモアに満ちた、ちょっとおかしな人生讃歌。
なお、今回選出されたベルリン国際映画祭の「ジェネレーション部門」は1978年に設立された、子どもを題材に扱った作品が選ばれる部門。本作はジェネレーション部門の中でも4歳以上が対象となるGeneration Kplusコンペティション部門に選出、11人の子ども審査員によって最優秀賞(クリスタルベア賞)が選ばれる。部門ディレクターからは以下の評文と共に招待の連絡が届いた。「島を散歩するように、素晴らしいキャラクター・映像・物語が隅々にまで行き渡り、出会いと別れを繰り返していく。約2時間半の至福の魔法のような映画は、人生にとって芸術とは何かを深く考える機会を与えてくれました」。
日本では、今年2025年晩夏に全国公開を予定している本作。ベルリン国際映画祭招待を受け、海外版ポスタービジュアルと原田琥之佑演じる主役・奏介のスチール1点も合わせて解禁となった。突き抜けるような青空が印象的なスチールに期待が高まる。また、横浜聡子監督、原田琥之佑からの喜びのコメントも到着!
コメント
監督・横浜聡子
「海辺へ行く道」原作者の三好 銀さんに深く感謝申し上げます。素晴らしいスタッフ、俳優の一歩一歩の積み重ねが形になり、こうしてベルリン国際映画祭に届いたことがとにかく嬉しいです。そしてジェネレーション部門という、子どもたちに開かれた部門に招待いただいこと、とても感動しています。私にとっても初めてのベルリン、現地の皆さんに、子どもたちに、この映画をどう感じてもらえるのか。もうすぐ始まる未知の世界、存分に楽しみたいです。
主演・原田琥之佑
ベルリン国際映画祭に、超絶大好きなチームで創った『海辺へ行く道』が選ばれるなんて夢にも思いませんでした。きっとこの嬉しいお知らせを聞いたら奏介は「うぉ〜」って喜ぶと思います。
僕の愛すべき個性の強い登場人物たち、島で撮れた日本の夏、それら全部が世界中の方々に届けられるなんてとても光栄です。
日本での公開も待ちきれない!!! 『海辺へ行く道』が世界中に愛される作品になりますように。
キャスト&スタッフ
原作:三好 銀「海辺へ行く道」シリーズ(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
監督・脚本:横浜聡子
主演:原田琥之佑
製作:映画「海辺へ行く道」製作委員会
(英題:Seaside Serendipity、2025年、日本)
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公開表記
配給:東京テアトル、ヨアケ
4月4日(金) 全国公開