衰えゆく地方都市を舞台に、生きづらさを抱える若者たちが織りなすひと夏の物語をつづった青春群像劇『ナマズのいた夏』(2025年2月8日公開)より、城定秀夫、いまおかしんじらの絶賛コメントが解禁となった。
本作は、衰えゆく地方都市を舞台に、生きづらさを抱えた若者たちのひと夏の物語を、技能実習生との交流など、アメリカナマズ等の外来生物の生態と重ね合わせるように描く青春群像劇。
主人公・達生役に『朝がくるとむなしくなる』『ココでのはなし』の中⼭雄⽃、ヒロイン・結衣に『グッドバイ、バッドマガジンズ』『僕の月はきたない』などで強烈な印象を残した架乃ゆらが扮し、松山歩夢、河屋秀俊、渡辺紘文、山岡竜弘、川瀬陽太らが脇を固めた。監督は『あ・く・あ ~ふたりだけの部屋~』の中川究矢。
主題歌にシンガーソングライターの寺尾紗穂が「川辺にて」を提供。ひたむきに生きる彼らに寄り添う歌声が、深い余韻を残す。
本年2/8からの公開を前に、いち早く本作を鑑賞した多彩な顔ぶれの著名人よりコメントが到着。
『ビリーバーズ』などの城定秀夫は、「一見なんの救いもないようなこの映画が、きっと観たもの誰かの救いになるのだろうと信じています。」と振り返り、『れいこいるか』などのいまおかしんじは「やることなすことうまくいかなくて悶絶してる。オレたちみたいや。愛おしすぎて涙がでる」とつづる。
ほか、『スノードロップ』などの吉田浩太から「人生に行き詰った若者たちに、ナマズが潜む静かな川がそっと寄り添い流れ続けている」、映画評論家の宇田川幸洋から「架乃ゆらの裸身とともに、忘れられなくなる青春映画」と、絶賛のコメントが相次いで届いた。
閉塞感に満ちた今の日本の縮図とも言える地方都市を舞台に微かな、しかし確かな希望を映し出す。
映画『ナマズのいた夏』は2月8日より新宿K’s cinemaにて公開スタート。舞台挨拶などイベントも予定している。
コメント
城定秀夫(映画監督)
一見なんの救いもないようなこの映画が、きっと観たもの誰かの救いになるのだろうと信じています。
いまおかしんじ(映画監督)
架乃ゆらのパンパンのふとももがまぶしい。こんな女子と一緒に夏を過ごせるなんてメッチャ幸せやん。なのにみんな苦しんでる。やることなすことうまくいかなくて悶絶してる。
オレたちみたいや。愛おしすぎて涙がでる。
吉田浩太(映画監督『スノードロップ』『Sexual Drive』)
SNSを見ていると、高みや成功、強さばかりを求めるものが流れているが、自分たちはその底に流れているものを見過ごしがちである。川の底でじっと潜むナマズは、見過ごしがちな弱い人間の本質だ。
自分もこのナマズであることを認識して初めて本来の姿が見えてくると信じている。
『ナマズのいた夏』は、人生に行き詰った若者たちに、ナマズが潜む静かな川がそっと寄り添い流れ続けている。
守屋文雄(映画監督・俳優)
あんな空の下で暮らしているのに、男たちは、なんでこうも自分のことでいっぱいいっぱいなんだろう。
「子どもの前でやめて!」吐かれて然るべき台詞の代わりに、架乃ゆらの掌が、そっと背中に添えられる。人間の行為だけは、いつも自然の側にある。
高見恭子(文筆家)
父と折り合いの悪い青年、
後悔を抱えた友人
寂しげな女性3人の
自然いっぱいの
田舎町のひと夏のふれあいと
思い。不器用だけど、
まえをむく、
切ない映画
間瀬秀一(元プロサッカー選手、元オシム監督通訳、サッカー指導者、現ヴィアティン三重監督)
自分の思い描いていた通りの自分になることも幸せなことだけれど、自分らしい生き方を貫いたせいで壁にぶち当たって挫折してしまったとしても、そのことが切っ掛けになっていつか成るべき自分に辿り着けたなら、それは悪くない人生なんじゃないかと思う。
哲也をはじめ、この映画の登場人物たちを見ていてそんなことを思ったし、観終わってすごくいろんな感情に満たされた。
北里宇一郎(脚本家)
人の死を食べてしなやかに泳ぐナマズ、その川のほとりでは亡霊を背負った若者たちと、日本の影を背負わされたベトナム人たちが遊ぶ。周辺5メートルからはみ出した 夏・青春・ニュー・シネマ!
横濱豊行(映画プロデューサー)
人生上手く行かないことが多いけど決して腐ることはない。不本意に流された場所でも、きっと前を向いて笑える日が来る。この映画を通じて多くの人がそのことを再認識してくれることを切に願う。
宇田川幸洋(映画評論家)
アメリカオオナマズ――本当は「オオ」はつかないんだけど、ついつけたくなるほど偉そうな体軀――が、ぬら〜っと泳いでいる。小川というには水量がハンパなくゆたかで、深さもありそうな小川。それが、えがかれている人間世界をぬめ〜っと蔽っているかのようで、日本の地方のわかもののドラマに、新鮮な手ざわりをあたえている。外来種は強い、だが人間世界では技能実習生という名で低賃金労働させられるベトナム人は、外来だが弱い。彼らをつかっている在来の日本人も、実はそんなに強くない。主人公の在来のわかもの3人は、どうなっていくだろうか。まぶしくなく、どよ〜んとしている感じが、架乃ゆらの裸身とともに、忘れられなくなる青春映画。
イベント
公開表記
配給:MAP
2025年2月8日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国順次公開!
(オフィシャル素材提供)