時は室町、“応仁の乱”前夜の京(みやこ)――。大飢饉と疫病の連鎖、路上に重なる無数の死骸。そんな混沌の世の中に風の如く現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ者たちがいた……。蓮田兵衛(はすだ・ひょうえ)、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男。彼の元に結集した「アウトロー=無頼」たちの知られざる闘いをドラマチックに描いた『室町幕府』が全国公開中。
公開以降、SNSでは「息をのむ瞬間が次から次にやってきて目が離せない」「格好良すぎて興奮が止まらない」「まだまだ時代劇も捨てたもんじゃない!」など熱い評価を集めている『室町無頼』。ダイナミックなアクション・シーンだけではなく、観る者の心動かす物語にも絶賛の声が多く聞かれ、『侍タイムスリッパー』、「SHOGUN 将軍」など時代劇ブームが沸き起こっている今、新時代の時代劇アクション・エンターテインメントとして日本中を席巻している。
大迫力の一揆、作りこまれた街並み、圧巻の1カット・アクションを実現した渾身のVFX技術の裏側とは!?
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SNSでも大きな話題となっている室町時代の作りこまれた世界観や、一揆の迫力がVFX技術を通してどのように作られたのか、そして長尾謙杜演じる棒術の達人・才蔵の圧巻の1カット・アクションがボリュメトリック・ビデオによってどのように生まれたのか分かる映像となっている。一揆の迫力は本物の松明を使用したり、実際に人を集めてなるべくリアルで撮影しつつも、VFXでその迫力を増すように補完。現場の迫力を増しつつ、違和感のない映像を作りあげた。1カット・アクションは、まずグリーンバックでの芝居をデジタル・データでキャプチャし、撮影方法を検証。美術チームが必要な足場を制作したり、逆に不要な部分を削ったりなどして調整。アクション・チームはシミュレーションを元に殺陣を作り上げ、キャストは毎日のように練習と、カメラ・テストをした後に本番に臨むという、VFX技術をもとにまさに現場が一丸となって作り上げた。VFXスーパーバイザーの野口光一は「VFXに丸投げではなく、各チームと相談ができる現場で設計していったことで、世界観がうまくいった」と語っている。また、300人ものエキストラが集う二条大通りの戦いのシーンは当初、時間や天候の制約がないスタジオの中での撮影が計画されていたが、ハリウッドとは異なり高さがあまりない日本のスタジオでは、照明が近くなることで自然光を表現することが不可能ということで、オープンセットで実施することになったという。ちょうど太秦の映画村の建て替えのため更地になる予定の場所があったことで実現した、奇跡のタイミングでもあったのだ。また本作の重要な要素である『用心棒』(1961)や『マッドマックス』(1979)のような荒廃した世界観については、大泉 洋が「ジェットファンの音でセリフが聞こえない」というエピソードを各所で披露している通り、背景で常に煙があがっていたり、木が揺れていたりするためCG合成には特段の苦労があった。しかし野口は、入江監督の思い描く世界観を作り上げるため「前面にどうだ!というエフェクトもあるが、本作ではバックグラウンドのVFX」を心掛けていたという。また本作のVFXは神央薬品、NHKアート、白組、VOXELなど、多くのVFX制作会社が携わり生み出されている。東映京都撮影所の職人たちの伝統と、VFX技術が融合したことで完成した、新しいアクション時代劇『室町無頼』は絶賛上映中!
公開表記
配給:東映
絶賛上映中!
(オフィシャル素材提供)