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『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』2部作、『生きろ 島田叡-戦中最後の沖縄県知事』で注目を集めた佐古忠彦監督が沖縄現代史に切り込んだ新たなる野心作『太陽(ティダ)の運命』が、2025年3月22日(土)沖縄:桜坂劇場にて先行公開、4月19日(土)より東京:ユーロスペースほか全国順次公開となる。
この度、佐古忠彦監督の最新コメントと共に、本予告映像が解禁された。
政治的立場は正反対であり互いに反目しながらも国と激しく対峙した二人の沖縄県知事がいた。1972年の本土復帰後、第4代知事の大田昌秀(おおた・まさひで 任期1990~98年)と第7代知事の翁長雄志(おなが・たけし 任期2014~18年)である。ともに県民から幅広い支持を得、保革にとらわれず県政を運営した。大田は、軍用地強制使用の代理署名拒否(1995)、一方の翁長は、辺野古埋め立て承認の取り消し(2015)によって国と法廷で争い、民主主義や地方自治のあり方、この国の矛盾を浮き彫りにした。大田と翁長、二人の「ティダ」(太陽の意。遥か昔の沖縄で首長=リーダーを表した言葉)は、知事として何を目指し、何と闘い、何に挫折し、そして何を成したのか。二人が相剋の果てにたどり着いたものとは何か。そこから見えるこの国の現在地とは――。
沖縄戦後史を描いた『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』2部作(2017/19)、戦中史を描いた『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』(2021)に続く佐古忠彦監督最新作は、それぞれの信念に生きた二人の知事の不屈の闘いを辿り、その人間的な魅力にも光を当て、彼らの人生に関わった多くの人々の貴重な証言を交えて沖縄現代史に切り込んだ全国民必見のドキュメンタリーだ。
佐古忠彦監督 コメント
47都道府県のリーダーの中で最も特異な存在。それが沖縄県知事ではないかと思います。沖縄の米軍統治と引き換えに復興の道をひた走った本土との差をいかに縮め、本来の沖縄の姿を取り戻すか、その道筋はいかにあるべきか、その課題の中で、常に「保守か革新か」「基地か経済か」の選択を迫られてきた沖縄の象徴と言えます。重圧を背負いながら、国と、アメリカと、県民と、そして自分自身と向き合い続ける8代の知事の中で今回スポットを当てる大田知事と翁長知事は、かつて深く激しく対立していた間柄でした。その二人が、いつのまにか同じ道を歩み、重なっていく姿に、何が見えるでしょうか。そこに至る人間のドラマにもぜひご注目ください。
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キャスト&スタッフ
監督:佐古忠彦
撮影:福田安美
音声:町田英史
編集:庄子尚慶
語り:山根基世
音楽:兼松 衆、阿部玲子、澤田佳歩、佐久間奏、栗原真葉、三木 深
選曲・サウンドデザイン:御園雅也
音楽制作プロデューサー:水田大介
音響効果:田久保貴昭
プロデューサー:小濱 裕、嘉陽 順、嘉手納央揮、米田浩一郎、松田崇裕、津村有紀
テーマ曲:「艦砲ぬ喰ぇー残さー」作詞・作曲:比嘉恒敏 劇中歌歌唱:でいご娘/エンディングテーマ演奏:辺土名直子
制作:琉球放送
(2025年、日本、上映時間:129分)
オフィシャル・サイト(外部サイト)
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公開表記
配給:インターフィルム
3月22日(土)より沖縄 桜坂劇場 先行公開
4月19日(土)より 東京 ユーロスペースほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)