日本映画界を代表する俳優、中井貴一×佐々木蔵之介のダブル主演作『嘘八百』が2018年1月5日(金)より全国公開される。本作は千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・堺を舞台に、イカサマ古物商と落ちぶれた陶芸家が“幻”の利休の茶器という<真っ赤なウソ>で仕掛ける一発逆転の大勝負を描く、年初めにぴったりな開運エンターテインメント。
この度、W主演の中井貴一、佐々木蔵之介ほか、脇を固める友近、森川 葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅、芦屋小雁、近藤正臣ら超豪華&個性豊かな俳優陣と武 正晴監督が登壇する完成披露試写会が実施された。
満員の観客に迎えられ、映画のタイトル『嘘八百』にちなみ、真っ赤に染まったステージに監督・キャストの総勢12名が登壇。立ち位置を間違えた坂田利夫の初っ端の「すんまてん~(すみません)」のギャグに一同大笑いでスタート。 まずはW主演を務めた中井貴一と佐々木蔵之介に、本作が初の本格的なタッグとなったことについて尋ねると、古物商・則夫を演じた中井は「こんなに人が多い舞台挨拶は初めてです。自分で来たいと言って、来た人もいるようです。1人2分話しても20何分かかるけど、それを切っても面白くないので……皆さん覚悟して舞台挨拶に臨んでください。あれ、なんの話だっけ? まあ、いいです!」と、初めから一筋縄ではいかない(?)舞台挨拶だとにおわせる挨拶。陶芸家・佐輔を演じた佐々木は「この映画は堺で一回、難波で一回イベントをしているのですが、関東のお客様に観ていただくのはドキドキしているんですが、こんだけ大勢仲間がいるので、ちょっともうすでに楽屋でも楽しく……楽しんでね!」と、こちらも話を早めに切り上げ、スタートを切った。
佐輔の妻・康子を演じた友近に現場での雰囲気を尋ねると「本日は皆さん、ようこそ。藤原紀香です」と鉄板の挨拶をすると、待ってましたとばかり会場は大爆笑! 続いて、「本当に現場が楽しくて、こんなにゆっくり日向ぼっこをしているような雰囲気は初めてだな、と。私はおじさんとかおじいさんが大好きなので、リアル『やすらぎの郷』というところでした。本当に楽しかったです」と現場を振り返った。
ベテラン勢の中で数少ない若手の森川 葵と前野朋哉にも尋ねると、則夫の娘・いまりを演じた森川は「この組で最年少で、最近はスタッフさんより年上というのも多かったのですが、年下でいいんだ、と思えました(笑)。面白い話をされる大ベテランの方がたくさんいらっしゃるので、私はこれくらいで」と応え、佐輔と康子の息子を演じた前野も「蔵之介さんと友近さんから生まれた役が僕です。緊張感もありつつ、ほんわかした空気でした。が、この辺にしておきます(笑)」と、続く出演者にバトンタッチ。続いて、ネタバレになる謎の女役を演じた堀内敬子が「今日はお忙しい中ありがとうございます。監督が指揮を取るのが力強く、中井先輩と一緒に、“本当に演技を見てくださる監督だね”と話したのが印象深かったです」と現場を振り返った。佐輔の仲間の紙職人よっちゃんを演じた坂田利夫に、まるでアドリブのようにみえる自然なシーンが多かったことから「アドリブだったのか」とMCから尋ねられると、「イエス、アイドゥー」と答え、友近が「“はい”と言っています」と通訳を入れ、この流れにまたまた会場・キャストも大爆笑。
坂田は「本当に優しい方ばっかりで本当に喜んでおります。ただ私の今日の目的は結婚したい」と突然の告白をし、隣にいた堀内敬子に「可愛らしい顔でありがたいね。なんでも買いまっせ」とアピール。「今年は諦めたけど、来年は結婚しますからね」と続ける師匠に、中井から「師匠、師匠、映画の舞台挨拶」とツッコミが。飲み屋のマスターで筆職人を演じた木下ほうかが「僕も結婚したいんで、通じ合ったな、と思いました。坂田師匠は自由演技されるので、僕たちは本通りやっても、できないんですね。その辺をお楽しみくださいませ」と坂田師匠に被せてあいさつ。利休を愛してやまない学芸員を演じた塚地武雅が「観てもらったらわかると思うんですけど、僕の役はモデルの方がいて、僕は何も役作りせず、ただただモノマネしただけです。あと、一ついいですか? 金曜日に財布を落としてしまって、青色の財布なので、見つけた方は交番までお願いします」と、こちらもプライベートについてアピール。
骨董店社長を演じた芦屋小雁が「面白かった。本当に面白い。このメンバーをみていただいたらわかると思うけど。一つこの映画を盛り上げてくれたら、嬉しいなあと思っています」と、大御所鑑定士を演じた近藤正臣が「ほんま嘘八百、です。いろいろ皆さんおっしゃいましたがほんまかいな? 俺はただただ寒かった。映画ってだいたいそういう日はあるんですけどね。あのね、センターのお二人の映画は今後何回もね、観られると思います。だけどこの辺はダメです。人様の前にでちゃダメ」と隣にいた坂田師匠を指差すと、坂田師匠が「イエス、アイドゥー」と反応し、友近がすかさず「“はい”と言っております」と通訳を入れるナイスなコンビネーションのギャグに大爆笑が起きた。最後にこのキャストをまとめ上げた感想を尋ねられた武監督は「本当に嘘みたいですね。ここにいる人たちの活躍をどうぞご注目ください」と話した。
本作が、冴えない2人が大勝負に出る話であること、そして今年も残すところあと2週間ということにかけ、「今年を振り返って自身で何か大勝負に出たこと」、または「来年これに大勝負をかけたい」と思っていることに話が移り、中井の「坂田師匠と木下ほうかは結婚だと思います、ね、師匠?」に、坂田師匠は「はい!」と応えると、「そこは“イエス、アイドゥー”じゃないんかい」という塚地のツッコミが。改めて「未来は森川にあると思うんで、森川に」と中井から森川へ話が振られると、森川は「私は今年、大勝負に出たオーディションがあって、撮影中に中井さんにアドバイスをいただいていたりしたんですが、結果ダメだったんですよ。その結果を受けて、貴一さんにオーディションダメでした、と連絡したんです。そうしたら、『よかったな。お前はそれに落ちたことで、他のいい作品に出合えるんだから、それはタイミングじゃないってことだよ』って話していただいて、そこで今年本当にたくさんの良い作品に出合えたんで、本当によかったな、と思えました」と話した。その話を受け、中井は「“負けて勝つ”っていうことがありますから。今後も森川をよろしくお願いします」と自身の娘役を演じた森川にエールを送った。
続いて佐々木に話が振られると、「ないですね。ないもんはない、来年何したいか言われて言ってみても、2月には忘れてるんで……(笑)」と来年の目標をあえて立てないことを宣言。友近に尋ねると、「撮影中も中井貴一さんにダイエットの方法とか教えてもらっていたんですが、またサボっちゃって。以前、仕事でダイエットをやっていたんですが……。来年は今から10キロ痩せたい。今回皆さんのお芝居観ても素晴らしかったんで、女優業にも挑戦したいなと思っています」と話した。来年が芸能生活70周年の小雁からは「70周年で、頑張らへん」と逆に“頑張りません宣言”が。
また『嘘八百』のタイトルにかけ、キャストの「嘘」にまつわる話になり、塚地に話が振られると、「嘘をついたという前に、財布が戻ってきてもらわなきゃ……嘘もついてられないです。今日は財布探してもらおうと思ってきているんで」と先ほど話に出た財布が気になる様子。坂田師匠は「毎年結婚したい言うてるけど、やっぱりね、独身なんですよ。だから来年も1人で頑張りますんで、よろしくお願いします」と、先ほどの結婚する宣言を覆す発言にキャストからは総ツッコミを受けた。
最後に佐々木が「この舞台挨拶で僕たちがどんな雰囲気で撮影していたか分かると思います。現場では真剣に撮っていたんですが……(笑)。今日来ていただいた皆さんはチーム『嘘八百』です。面白くても、面白くなくても嘘をついて、宣伝に協力してください」と、中井が「舞台挨拶は5人までだな(笑)。坂田師匠と木下ほうかと結婚しても良いという皆さんは、受付の方にご住所とお名前を置いて、言ってください。こちらからご返信します。塚地くんの財布も『嘘八百』までご連絡ください」と話し、キャストの自由な発言を締めくくるように、大盛り上がりの中イベントは幕を閉じた。
登壇者:中井貴一、佐々木蔵之介、友近、森川 葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅、芦屋小雁、近藤正臣、武 正晴監督
(オフィシャル素材提供)
公開表記
配給:ギャガ
2018年1月5日(金)より全国公開