
登壇者:久米和也監督、渡邊雄太選手
TBSテレビやTBS系列各局の記者やディレクターが、歴史的事件、現在進行形の出来事、そして市井の人々の日常を追い続け、記録し、情熱を込めて世に送り出してきたドキュメンタリーブランド「TBS DOCS」。その想いが結実した場として2021年にスタートした「TBSドキュメンタリー映画祭2025」が、3月14日(金)より東京ヒューマントラスト渋谷にてついに開催中。以降、順次、名古屋・大阪・京都・福岡・札幌の全国6都市で開催。
3月15日(土)の上映初回に、久米和也監督とシーズン真っ只中にも関わらず渡邊雄太選手が来場し、舞台挨拶を行った。
2024年4月、世界最高峰NBAでのキャリアを自ら終わらせ、日本のBリーグ参戦を発表。アスリートとしての絶頂期に、なぜこの決断を下したのか? シーズン開幕からの度重なるケガ、そして日本代表のチームメート・八村 塁の協会批判に揺れるバスケットボール界。すべてを背負いながら、自らの道を切り開く男の生き様に迫るドキュメンタリー映画『渡邊雄太 〜傷だらけの挑戦者〜』がTBSドキュメンタリー映画祭2025にて上映中。
渡邊雄太選手を至近距離てみられる貴重な機会ということもあり、バスケ・ファン埋め尽くされた会場は、イベント前から終始熱気に満ち溢れていた。上映後、渡邊選手と久米監督が登壇するとMCから「今回の舞台挨拶、即完だったそうです」と登壇の2人と来場客に報告すると、渡邊選手ははにかんだ笑顔を見せ、会場から大きな拍手が起こりイベントがスタート。
映画の感想を聞かれた渡邊は「久米さんがずっと取材をしてくださって、映画を観させていただきましたが、本当に素晴らしい内容だったと思いました」と完成した映画に満足しつつ、久米監督に感謝を伝えると会場からも納得の大拍手。
TBSから最初にこの密着取材の話が来た時の心境を聞かれると「最初は、あんまりよく知らないまま取材を受けてて、『情熱大陸』だけだと思った。最近になって映画になると聞きいてびっくりしました(笑)」と監督にまさかのクレーム。すかさず久米監督は「NBAに入るときからずっと取材をさせてもらっていたので、どこからが何のための取材で撮影させてもらっていたか……」と言い訳するが、渡邊選手は笑顔で見守っていて、7年の付き合いの中で渡邊選手と久米監督の信頼関係が垣間見える。

さらに、なぜ久米監督の取材を受けたのかを聞かれると、「(久米が取材担当になって)僕がグリズリーズ2年目の開幕前、同時期に八村瑠偉選手もBAが決まって、その時マスコミの人がみんなロサンゼルスに行ってしまったんですが、久米さんはメンフィスにきてくれて、この人についていこうと思った」と吐露。
また久米監督が渡邊を密着していて気づいたことは、「意外と入場の所で、(選手たちは)裏側でバタバタなんだな」と話すとMCから映画の中で描かれている試合直前の歯磨きするシーンを聞かれ、「試合前のミーティングの前に必ずバナナを食べるんです。そのバナナを食べたまま試合に出ていくのは嫌なので、ミーティングが終わった後のあのタイミングでしか歯磨きできないんで、しょうがないんです」とルーティンを明かし、今でも「コーチのミーティングが長くなればなるほど、僕の歯磨きの時間が短くなるんです(笑)」と笑いを誘う。

映画の中でご両親もインタビューを受けており、もうご両親がこの映画を観たかと問われ「いや、まだ観てないです」とあえて見せてないことを明かすとMCから、もしご覧になったらなんと言いそうでしょうか?と尋ねられ、「父親からはお前でいいのか?と言ってきそう。母は自分が泣いてるシーンを見て泣くんじゃないでしょうか?」と照れ笑い。
また、八村選手について自ら記者会見を開いたことを改めて聞かれると「トムも塁も、へんな見られ方をするのは嫌だった。他人事ではすまなかったので、言ってておきたかった」と日本バスケ界の今後のこと、監督の想い、八村選手の想いのそれぞれの想いについて誤解を世間に与えたくないという強い信念が伝わる。
最後のメッセージとして渡邊選手から「ジェッツのチームはやっと自分たちらしさというのをコート上で出せるくらいになってきた。あと20試合なので、1試合も落とせなくなってきた」と今後の試合に向けた抱負と共に「僕含めて選手が頑張れるのは、皆さんの応援があってのこと。僕のことも、千葉ジェッツのことも応援していただけたら」とコメント。
久米監督は渡邊選手の挑戦する姿を見て「今日より明日。明日より明後日というふうに、僕も成長していきたい」と思えるようになったのは渡邊選手のおかげだと言い、今後の取材については「(渡邊選手)まだ、千葉ジェッツに来て1年目。第2章はこれから。日本代表としてもまだまだ活躍していただきたい。この映画祭が終わっても、渡辺雄太の戦いは終わってないので、引き続きぜひ応援して欲しい」と観客へメッセージを送った。

“正解を選ぶのではなく、選んだ道を正解にする”この男の生き方、半端ない。
『渡邊雄太 ~傷だらけの挑戦者~』

監督:久米和也
プロバスケットボールプレーヤー渡邊雄太30歳。去年4月、世界最高峰NBAでプレーする権利を自ら破棄し、日本のBリーグ参戦を発表した。アスリートとしての絶頂期に、彼はなぜ帰国を決断したのか? 「このままやったら一生バスケットができなくなるかもしれない……」知られざる精神面の異変。シーズン開幕からの度重なるケガ。そして、日本代表のチームメート・八村塁の協会批判に揺れるバスケ界への想い。自らの道をもがきながら切り開いていく男の生き様とは――。



TBSドキュメンタリー映画祭とは
TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件やいま起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いとともにドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるために立ち上げられたブランド「TBS DOCS」。「TBSドキュメンタリー映画祭」は、TBS DOCSが手がけた至極の作品を集めた映画祭。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続ける本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催し、今回で第5回を迎える。
現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史再発見を通して新たな感性に出会える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、上映作品を選出。あわせて、「戦後80年企画」と題して、戦時下や戦後を生きた人々を映した作品も特別上映。
これまでも『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』(監督:豊島圭介・20)、『ももいろクローバーZ アイドルの向こう側 特別上映版』(監督:酒井祐輔・22)、『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』(監督:武石浩明・22)、『戦場記者』(監督:須賀川拓・22)、『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ロックと家族の絆』(監督:寺井到・23)、『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』(監督:穂坂友紀・23)など、12作品以上を劇場公開へ繋げている。
公式サイト:https://tbs-docs.com/2025(外部サイト)
公式X:https://x.com/TBSDOCS_eigasai(外部サイト)
TBSドキュメンタリー映画祭2025 概要
東京=会場:ヒューマントラストシネマ渋谷|日程:3月14日(金)〜4月3日(木)
大阪=会場:テアトル梅田|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
名古屋=会場:センチュリーシネマ|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
京都=会場:アップリンク京都|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
福岡=会場:キノシネマ天神|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
札幌=会場:シアターキノ|日程:4月5日(金)〜4月11日(金)
【数量限定特典】
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全作品共通1回券/1400円(税込)
(オフィシャル素材提供)