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『ベイビーガール』芥川賞作家 金原ひとみの特別エッセイ公開

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 A24製作×主演ニコール・キッドマンのタッグで、第81回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀女優賞を獲得、第97回アカデミー賞®最有力と注目を集める、映画『ベイビーガール』が、2025年3月28日(金)に全国公開となる。

 映画界の最前線を駆け抜けるスタジオA24とオスカー俳優が、まさかの企画で手を組んだ。愛する夫と子ども、キャリアと名声―すべてを手にしたCEOが、年下のインターンによって秘めた欲望を嗅ぎ分けられ、力関係が逆転、深みにはまっていく様を、行先不明のスリリングな展開と大胆な官能で描く本作。A24史上、“最高に挑発的!”(TIME誌)な1本が、日本を熱く高ぶらせる。

 すべてを兼ね備えながらも、満たされない渇きを抱える主人公のロミーを演じるのはニコール・キッドマン。「役者として、人として、すべてをさらけ出した」と告白する圧巻の演技で、アカデミー賞®最有力候補にいち早く名乗りをあげた。インターンの立場からCEOを誘惑するサミュエルに、『逆転のトライアングル』のハリス・ディキンソン。ロミーの夫のジェイコブに、『ペイン・アンド・グローリー』で数々の栄えある賞を受賞したアントニオ・バンデラス。監督は俳優としても活躍し、ニコールにあて書きした脚本でその稀有なる才能を開花させたハリナ・ライン。

 戸惑いと葛藤に激しく揺さぶられながらも、いつしかサミュエルとの刺激的な駆け引きに溺れていくロミー。ユーモアとロマンティックが交錯する綱渡りの果てに、ロミーのたどり着く先は──? 自分を愛することを讃える、新時代のエロティック・エンターテインメントが誕生した。

この度、芥川賞作家・金原ひとみが映画『ベイビーガール』に寄せた特別エッセイを映画公式サイトにて公開!
アンビバレンツな感情に揺れる現代人にこそ必要な映画と賛辞を贈る。

 2003年「蛇にピアス」ですばる文学賞し、翌年同作で芥川賞を受賞。その後も「TRIP TRAP」で織田作之助賞、「マザーズ」でドゥマゴ文学賞を獲得。近年も、「アタラクシア」で渡辺淳一文学賞、「アンソーシャル ディスタンス」で谷崎潤一郎賞、「ミーツ・ザ・ワールド」で柴田錬三郎賞に輝くなど、めざましい活躍をみせる小説家の金原ひとみ。作家生活は20年を超え、昨年発売の「ナチュラルボーンチキン」は数々のメディアで紹介され、圧倒的な絶賛と共感を集めた。4月10日には最新刊「YABUNONAKA—ヤブノナカ—」が控えるなど、精力的な活動を続けている。

 金原は、昨年発売された「新潮」2025年1月号(新潮社刊)に、「ニコール・キッドマンの初恋」という随筆を寄せており、誰もが知るハリウッド女優ニコール・キッドマンが、金原の人生の節目にアイコニックに存在していたエピソードが綴られた随筆を読んだ映画側からの“今のニコール・キッドマンをご覧いただきたい!”という熱烈なオファーにより執筆を快諾。
 現代を生きる生身の女性の心と身体についての作品も多く執筆している金原が、今回ニコール演じるCEOが年下のインターンによって秘めた欲望を嗅ぎ分けられ、危険なパワー・ゲームを繰り広げていく映画『ベイビーガール』に、「魔物と生きる」というタイトルで特別エッセイを書きおろした。特別エッセイは映画公式サイトから読むことが可能。

 あらすじだけを辿るとセンセーショナルな映画と捉えられるかもしれないとしたうえで、「本作品が描いているのは、この数十年で変化した先進国的な価値観の中で居場所を無くしつつある、人々の“乖離”の行く末だ」と金原は語る。「善き人でありたいと望むことと、破滅したいと望むこと」といった欲望と理性、野心と道徳といったアンビバレンツな感情で揺れ動く主人公ロミーのように、「健全さを求める現代社会と己を突き動かす衝動の間で、引き裂かれんばかりになっている人は少なくないだろう」と慮り、「人間の生き方が狭まっていく二千二十年代に於いて、本作は今まさに必要とされていた映画とも言える」と作品を讃えている。

 果たして、ロミーが自分の心に棲みつく“魔物”とどう対峙するのか――。特別エッセイの全容とともに、燃え盛る危険なパワーゲームの行方はぜひ劇場で確かめてほしい。

特別エッセイ「魔物と生きる」特別ページ

 https://happinet-phantom.com/babygirl/special.html(外部サイト)

金原ひとみ プロフィール
 1983年、東京生まれ。小説家。2003年に「蛇にピアス」ですばる文学賞を受賞し、デビュー。翌年同作で芥川賞を受賞。2010年「TRIP TRAP」で織田作之助賞、2012年「マザーズ」でBunkamuraドゥマゴ文学賞、2020年「アタラクシア」で渡辺淳一文学賞、2021年「アンソーシャル ディスタンス」で谷崎潤一郎賞、2022年「ミーツ・ザ・ワールド」で柴田錬三郎賞を受賞。4月10日に最新刊「YABUNONAKA—ヤブノナカ—」を刊行。

「YABUNONAKA—ヤブノナカ—」
 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163919683(外部サイト)

公開表記

 配給:ハピネットファントム・スタジオ
 2025年3月28日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか 全国ロードショー

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