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「ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション」6/20(金)~開催決定!&コラージュアーティストQ-TA氏によるキービジュアル解禁

 カルト的人気を誇るSFアニメーションの金字塔『ファンタスティック・プラネット』を生み出したSFアニメーション界の鬼才監督ルネ・ラルーの長編全3作を「ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション」として、6月20日(金)より渋谷HUMAXシネマほか全国順次にて一挙上映する。併せてコラージュアーティストQ-TA氏によるキービジュアルが解禁された。

 1929年にフランス・パリに生まれ、そのイマジネーションにあふれる世界観と唯一無二の独創性で、時代を超え熱狂的に愛されるSFアニメーション界の鬼才ルネ・ラルー。大人向けの長編アニメが皆無に等しかった1970~80年代のフランスで、ローラン・トポール、メビウス、フィリップ・カザという魅力的なアーティストたちとタッグを組み、予算の問題から自国フランスではなく、チェコスロヴァキア、ハンガリー、北朝鮮の制作スタジオを頼って、壮大なSF世界の視覚化に情熱を燃やし続けた。日本とも縁深く、1998年開催の第7回広島国際アニメーションフェスティバルでは審査委員長を務め、2006年には同フェスティバルでルネ・ラルー賞が設立された。(広島国際アニメーションフェスティバルは2020年に終了。後継企画は、ひろしまアニメーションシーズン)

 今回の特集「ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション」では、彼が残した長編全3作を一挙上映する。
 アニメーションとして世界で初めてカンヌ国際映画祭の審査員特別賞を受賞、日本でも長きにわたってカルト的人気を博し、コロナ禍の2021年に行われた上映では満席回を全国各地で出した、デビュー作『ファンタスティック・プラネット』。本作はフレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en Série」をもとに、ブラック・ユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、<切り絵アニメーション>という手法でルネ・ラルーが映画化した。

 2作目『時の支配者』では、再びステファン・ウルの「ペルディド星の孤児」を元に、日本の漫画家やイラストレーター、映画監督をはじめ、マーベルなど世界中のクリエイターに多大な影響を与えたバンド・デシネ界の巨匠メビウスを迎え、3年の歳月をかけてタイム・パラドックスSFを完成させる。メビウスがキャラクター・デザインから、衣装、宇宙船、背景、色彩の設定、ストーリーボードの作成まで手がけたことで、ルネ・ラルーとの奇跡のコラボレーションが叶った作品だ。

 3作目であり最後の長編作となった『ガンダーラ』は、平和な未来都市を舞台に、やがて起こり得る世界の問題を予見していたかのような衝撃的な物語で、多くの観客を驚かせる。SFイラストレーターのフィリップ・カザがキャラクター・デザインを担当し、音楽は『イングリッシュ・ペイシェント』『リプリー』『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』で有名なガブリエル・ヤレドが手掛けている。 なお『時の支配者』『ガンダーラ』はともに4K修復された素材による上映となり、この2作品のDCP上映は今回が初めてとなる。

 また今回の特集のキービジュアルを手掛けたのは、シュルレアリスムを独自の解釈で表現するポップなコラージュ&ビジュアル作品で多岐にわたって活躍するコラージュアーティストQ-TA氏。『ファンタスティック・プラネット』に登場するドラーグ族ティバを中心に、3作品に登場するキャラクターとモチーフをカオティックにコラージュ。まさにルネ・ラルー作品と同じ、一度見たら忘れられないビジュアルが完成した。

ルネ・ラルー René Laloux(1929.7.13~2004.3.14)
 1929年7月13日、フランス・パリ生まれ。デッサン、絵画、彫刻に打ち込んだ後、銀行勤務、兵役を経て、再び芸術の世界へ。1964年にローラン・トポールと共同で作った短編アニメーション『かたつむり』が絶賛、各地の映画賞を受賞。この短編の制作中に、長編映画の監督のオファーを受け、『ファンタスティック・プラネット』が完成し、第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。その後、『時の支配者』『ガンダーラ』と寡作ながらも後世に語り継がれる作品を生み出した。享年74。

作品紹介

『ファンタスティック・プラネット』La Planète sauvage

© 1973 Les Films Armorial – Argos Films

 (1973年 / フランス=チェコスロヴァキア / フランス語 / 72分 / 1.66 : 1)

 地球ではないどこかの惑星で、真っ青な肌に赤い目をした巨人ドラーグ族と、彼らに虫けらのように虐げられる人類オム族の、種の存続をかけた決死の闘いを描く――。
 <第26回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞>

 監督・脚色:ルネ・ラルー
 原画・脚色:ローラン・トポール
 音楽:アラン・ゴラゲール
 原作:ステファン・ウル「Oms en Série」
 字幕翻訳:古田由紀子

『時の支配者 4K修復版』Les Maîtres du temps

© 1982 CITE FILMS – TF1 Film Productions

 (1982年 / フランス=ハンガリー / フランス語 / 78分 / 1.66 : 1)

 砂漠の惑星ペルディド星で、巨大なスズメバチに襲われ父を亡くした少年ピエールは、天涯孤独の旅をつづけていた。父から託された最新式のトランシーバー・マイクで、父の友人ジャファールたちに助けを求めるが、ジャファールたちは恐るべき惑星に囚われの身となってしまう――。

 監督:ルネ・ラルー
 設定:メビウス
 ストーリーと脚色:ルネ・ラルー、メビウス
 原作:ステファン・ウル「ペルディド星の孤児」
 字幕翻訳: 横井和子

『ガンダーラ 4K修復版』Gandahar

© 1987 COL-IMA-SON – France 2 Cinéma – TF1 STUDIO

 (1987年 / フランス=北朝鮮 / フランス語 / 83分 / 1.33 : 1)

 平和と悦楽の未来世界“ガンダーラ”では人々と動植物が平穏に暮らしていたが、突如、レーザーですべてのものを石化してしまう機械人間メタルマンの攻撃にあう。ガンダーラの指導者たちは勇者シルバンを探査に向かわせ、メタルマンを操っていたのは“ガンダーラ”の科学者がかつて生み出した人工生命体であることを突き止める――。

 監督・脚色:ルネ・ラルー
 原作:ジャン=ピエール・アンドルヴォン
 脚本:ラファエル・クリュゼル
 キャラクターデザイン:フィリップ・ガザ
 音楽:ガブリエル・ヤレド
 字幕翻訳:古田由紀子

「ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション」

 6/20(金)より渋谷HUMAXシネマほか全国順次開催!

 公式サイト:https://www.zaziefilms.com/renelaloux/(外部サイト)

 公式X:@renelaloux2025

 配給:ザジフィルムズ

(オフィシャル素材提供)

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