
イントロダクション
ADHD――“注意欠如・多動症”という意味を持ち、年齢あるいは発達に比べて注意力が足りない、衝動的で落ち着きがないといった特性がある。現在、日本にはこの症状がある人が300万人いるとされており、正式な診断を受けていない人も多く、実際の人数はさらに多い可能性がある。55歳でADHDと診断された君塚 匠監督は、「一人でも多くの人にこの症状を知ってもらい、生きやすい社会になってほしい」という思いから、映画を制作することを決意した。
君塚監督自身の実体験を基に描き出されるドラマ映画パートはADHDである夫(内浦純一)と彼を支える妻(蜂丸明日香)、ADHDの特性を持ちながら仕事に取り組む息子(三嶋健太)と見守る母(渡辺真起子)の思いや葛藤が映し出され、当事者と支える家族の想いが丁寧に描き出される。また、ドキュメンタリー・パートでは監督自らスクリーンの前に立ち、街ゆく人々や、日頃から関わりのある人々、精神科医、薬剤師、講師を務める専門学校、さらには就労移行支援事業所を訪ね歩き、ADHDに対するさまざまな声に耳を傾けていく。映画は次第にドラマと現実の境界線を越え、登場人物を見つめる私たちの体内に複数の時間を宿し、目の前にある世界をほんの少し豊かにしてくれる。

キャスト&スタッフ
監督・脚本・企画:君塚 匠
出演:内浦潤一、蜂丸明日香、三嶋健太、渡辺真起子 / 君塚 匠 森重 晃
脊尾昌壮、佐藤京子、山田雪子、柳瀬清美
秋庭秀紀、津曲久美子、野間憲治
エグゼクティブプロデューサー:森重 晃、酒井政幸
プロデューサー:君塚 匠
音楽:福廣秀一朗
撮影監督:永石秀行
(2024年、日本、上映時間:105分)
ギャラリー



















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公開表記
配給:太秦
6月21日(土)よりK’s cinemaほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)