
2024年サン・セバスティアン映画祭にて脚本・助演俳優賞を受賞、そして3月20日からはじまる横浜フランス映画祭2025で上映されるフランソワ・オゾン監督最新作「WHEN FALL IS COMING」(英題)が、邦題『秋が来るとき』として5月30日(金)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開となる。
初期のオゾン作品を感じさせる、濃厚な人生ドラマ。俳優たちも新旧オゾン組が大集結。
『焼け石に水』『8人の女たち』 『スイミング・プール』など、カンヌ、ベルリン映画祭の常連、フランス映画の巨匠フランソワ・オゾンの新作は、自然豊かなフランス・ブルゴーニュの秋を舞台にした人生ドラマ。主人公ミシェルを演じたのは、映画、舞台でも活躍するベテラン女優エレーヌ・ヴァンサン。その親友役に、ジョジアーヌ・バラスコ。その息子役にサン・セバスティアン国際映画祭で助演俳優賞を受賞したピエール・ロタン。日本でも大ヒットを記録した『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエも2003年以来、約22年ぶりに出演。新旧のオゾン・ファミリーが一堂に会し、熟練した演技をみせる。
最後の人生を生き抜くために必要なのは、愛と抱擁、ちょっとした秘密――。
ミシェルは自然豊かで静かな田舎での一人暮らし。休暇で訪れる孫と会うことを楽しみに、家庭菜園で採れたにんじんをスープにし、デザートは自作のケーキ、そして秋の気配が色づく森の中を親友とおしゃべりしながら散歩する。そんな穏やかでささやかな生活を守り抜くため、最後の人生を自分らしく生き抜くために受け入れた、ある秘密とは? 美しいブルゴーニュの景観の中、80歳のミシェルが後ろめたい過去を抱えつつも人生の終盤を生き抜く強さ、そして親友をお互いに信じ合う絆と愛情を繊細に、時にドラマティックに描き出す。さらにサスペンス的な要素も垣間見える本作は、初期のオゾンの作風を彷彿させ、成熟した大人たち、映画ファンたちに静かな感動をもたらすだろう。
彼女たちの皺にこそ、人生経験と時の流れの美しさが宿っている』
フランソワ・オゾン監督が最新作の主演にベテラン女優エレーヌ・ヴァンサンを起用!その経緯に迫る
『秋が来るとき』で、ブルゴーニュで丁寧な暮らしを営む中、人生の秋をむかえた主人公をエレガントに演じたのはフランスのベテラン女優エレーヌ・ヴァンサン。『人生は長く静かな河』(1988)でセザール賞最優秀助演女優賞を受賞し、オゾン監督の映画にも度々出演している。近年では、『セラヴィ!』(17)、『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』(19)、フランソワ・オゾン監督作『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』(19)などに出演するフランスを代表する女優の一人だ。

今回キャストに年齢層の高い女優を起用したことについてオゾン監督は「私は一定の年齢を超えた女優たちを映し出したいと考えていました。彼女たちの皺にこそ、人生経験と時の流れの美しさが宿っているからです。私は、高齢者が社会やスクリーンからあまりにも早く姿を消していく現状に愕然としています。だからこそ、本作では70代、80代の女優たちを起用しました」と語り、エレーヌ・ヴァンサンについては「彼女は素晴らしい女優で、硬質な強さと深い優しさを同時に表現できる人です。彼女の持つ、日常の中に溶け込む美しさは、カメラを通して観察するのにとても興味深いものでした」と絶賛した。エレーヌ・ヴァンサンの娘役を演じたリュディヴィーヌ・サニエも「脚本を読んで、80代の女性を起用するということにとてもワクワクしました。このことが監督の素晴らしい精神性を証明していると思います」と答えた。
エレーヌ・ヴァンサンの温かく自然な演技が作品に溶け込んだ映画『秋が来るとき』は5月30日(金)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
キャスト&スタッフ
監督・脚本:フランソワ・オゾン
共同脚本:フィリップ・ピアッツォ
出演:エレーヌ・ヴァンサン、ジョジアン・バラスコ『、リュディヴィーヌ・サニエ、ピエール・ロタン
オフィシャル・サイト(外部サイト)

ハッシュタグ:#秋が来るとき
公開表記
配給:ロングライド、マーチ
5月30日(金) 新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
(オフィシャル素材提供)